阪神・球児、魂の29球 イニングまたぎ打者6人完全「ファンの方に1試合でも多く」

[ 2019年10月12日 05:30 ]

セ・リーグCSファイナルステージ第3戦   阪神7―6巨人 ( 2019年10月11日    東京D )

力投する藤川(撮影・森沢裕)
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 緊迫の瞬間も笑みすら浮かべ、力に変える凄みがあった。1点差の9回、イニングをまたいだ藤川の球威は全く衰えていない。自慢の直球で力勝負を挑み王者を制圧した。 試合結果

 「勝負なんでね。ずっとそういう(厳しい)戦いをしてきている。みんが1点でも少なくつないできた結果、1点上回っただけ」

 先頭で迎えた坂本勇を2球で追い込み、最後は6球目の149キロ直球で詰まらせて中飛に仕留めた。丸はフォークで空を切らせて3球三振。2死から対峙したのは3安打4打点と打棒を炸裂させていた岡本だ。1発浴びれば同点の場面でも、恐れることなく直球を3球連続で投げ込んで遊ゴロに仕留め、巨人が誇る中軸3人を封じ込めた。

 同点の8回からマウンドに上がり、難なく3者凡退。7日のファーストS第3戦以来に続く複数回の登板を完璧に抑え、「全然疲れてない。今年は全然イニングまたいでないしね」と豪快に笑った。先発の青柳から5人でつないできたバトンの重みを感じながら、腕を振った。

 送り出した矢野監督も最敬礼でベテランの快投を称えた。「凄いよ。球児も力んでないというか。俺も楽しむって言ってるけど、この状況の場面である意味そういうように見えたし。球児の経験と楽しむっていうのが、そういうのが見てても見えたので。頼もしく思ってます」。生き様を感じる29球だった。

 何より勝たない限り敗退の窮地でつかみ取った1勝の意味は大きい。仁王立ちした39歳は敵地で声をからしながら4時間以上声援を送ってくれたファンの姿を思い浮かべた。「ファンの方に何とか1試合でも多くね。昨日、一昨日と違う試合を見せられたと思う」。背番号22が身をていして猛虎を救った。 (遠藤 礼)

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