侍J稲葉監督 3つの挑戦 スペシャリスト枠、一塁専門ゼロ、由伸抑え

[ 2019年10月2日 05:30 ]

メンバー発表を終え気合十分の稲葉監督(撮影・西尾 大助)
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 11月の国際大会・プレミア12(台湾)に臨む侍ジャパンの28選手が1日、都内のホテルで発表された。必勝を掲げる稲葉篤紀監督(47)は、「ベストな選手」ではなく「ベストなチーム」を目指して選出。スペシャリスト枠を設け、所属チームとは異なるポジションでの起用も敢行することで、来年夏の東京五輪金メダルに弾みをつける初優勝へ、チームとして機能させる。

 何が勝利への近道なのか。「生きのいい若手ばかり並べたり、長距離砲ばかり並べても勝てない」と稲葉監督は言った。チームとして機能する組み合わせ。故障やコンディションの問題で招集できなかった選手を除き、個性豊かなピースの中から、最高のパズルを組み上げたと胸を張った。

 「いい選手だけでなく、どうやっていいチームにするかを重点に考えて選出しました」

 勝負手の一つがスペシャリストの存在。今季25盗塁の周東をサプライズ選出した。「終盤の1点が大事になる。警戒された中で盗塁ができる」。そして17年3月のWBC以来の代表復帰となる松田宣。「ベテランであり、ムードメーカー。彼もスペシャリスト。プレー以外でも大きな役割を期待している」とチームをつくっていく上での、グラウンド内外のキーマンに指名した。
 代表という集団の中で、異なる役割を求める選手もいる。内野手は今季一塁を主に務めた選手はいない。「浅村選手を考えている。彼にも聞いて、快く一塁でもどこでもやると言ってもらった」。13年には一塁でゴールデングラブ受賞のミットに託す。一塁のサブには山田哲を配した。

 パ・リーグ最優秀防御率の山本には抑えプランも温める。「山本選手は先発も中も、抑えもと考えている」。両リーグセーブ王の山崎、松井と左右両輪をそろえた上で、布陣に適した起用法を探る。

 東京五輪は登録選手枠が24人と少なく、柔軟な構成は難しい。今回の28人枠をフルに使うのは、五輪につなげるための戦術ではなく、目の前の戦いに勝つため。「人数が違う中で、今回はスペシャリストを存分に生かして。五輪にどうつなげるか、そこは切り離してやっていきたい」。前哨戦を全力で「勝つ」ことこそ、最終目標の五輪金メダルへの近道であるという信念がある。 (後藤 茂樹)

 《エースは千賀》菅野が不在の中で、稲葉監督は千賀をエースに指名した。「投手は千賀を中心にというか、彼に先頭に立ってやってもらいたい」。千賀と同じく今季ノーヒットノーランを達成した大野雄も稲葉ジャパンでは初選出。「国際大会は左投手が大事。大いに期待している」と話した。

 《パ連覇西武から秋山、外崎、源田》リーグ2連覇の西武からは3選手が選出。海外FA権を行使して大リーグ移籍の可能性がある秋山は東京五輪出場は不透明だが、前回15年のプレミア12では3位に終わっただけに「悔しい思いをしたので優勝できるように頑張りたい」と話した。ユーティリティーとして期待される外崎は、この日のチームの全体練習で内外野を守り「自覚と責任を考えてプレーしたい」。球界屈指の守備力を誇る源田は「一試合一試合、自分が何をすべきか考えながらプレーしたい」と話した。

 《阿部と同じ「10」小林「凄く光栄」》巨人・小林は阿部と同じ背番号10を背負う。「恥じないように頑張りたい。選ばれたことは凄く光栄」と意気込んだ。17年WBCでは正捕手として全7試合に先発し20打数9安打、打率.450と大活躍。「与えられたところで力を発揮できるように準備したい」と話した。

 《選外も菅野ら「当然」五輪候補》稲葉監督は今回選出されなかったメンバーにも、変わらず東京五輪の候補として期待を寄せた。エース候補と期待してきた巨人・菅野や、昨年の日米野球で活躍したソフトバンク・柳田、西武・森らについて「彼らは実力がありますので。来年の五輪の候補には当然入ってくると思います」と来季以降も見極めていく。

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