大谷 今季初4番で58打席ぶり17号!サイクル逃すもメジャー自己最多&イチ以来の5打点

[ 2019年9月9日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス8-7ホワイトソックス ( 2019年9月7日    シカゴ )

エンゼルス・大谷
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 今季初めて「4番・DH」で出場したエンゼルスの大谷翔平投手(25)が7日(日本時間8日)、ホワイトソックス戦で17号3ランを含む3安打を放ち、メジャーで自己最多となる5打点の活躍で勝利に貢献した。打撃不振に苦しむ中、本塁打は8月18日以来15試合、58打席ぶり。6月13日のレイズ戦に続く2度目のサイクル安打は逃したが、完全復活を予感させた。

 確かな予感があった。大谷は「何となく振る前から行くんじゃないかなっていう感じ」と振り返る。2―2の3回無死一、三塁。右腕コービーが外角高めに投じた96マイル(約154キロ)ツーシームをアッパー気味で強振した。打球は角度33度で高く舞い上がり、左翼席に飛び込んだ。

 「もどかしさもあった。安打は打てるけど、何で本塁打が打てないのか。求められているところで仕事をしたいなという気持ちはあった」。58打席ぶりで決勝打となった17号3ランは打球速度107マイル(約172キロ)、飛距離403フィート(約123メートル)。持ち前の逆方向への一発に「今シーズンの(17本の)中では良い感じのホームランだった」と手応えを口にした。今季初めて「4番・DH」で出場。初回も逆方向の左翼線へ先制の2点二塁打を放ち、5打点はメジャー自己最多で日本選手では12年のイチロー(当時ヤンキース)以来7年ぶりとなった。

 苦しみ続けた高めの速球を打ち砕いた。最近7試合で13三振を喫し、そのうち6三振は高めの速球だった。4日にはコーチ陣と映像を見て40分以上もかけて打撃のアプローチを確認。この日の打撃練習では柵越え15本中、14本を逆方向へ運んだ。「良い待ち方をしていれば良い軌道でバットが出る。待ち方が一番、大事」。スムーズな体重移動から鋭い軸回転。高めの速球でも体を開かず、ボールを近くに呼び込み、逆方向に強い打球を打つことができた。バットは前夜に続き、しなりの利くアオダモではなく、練習用で堅いメープルを使用。練習と同じ感覚で試合に臨んだことも功を奏した。

 4回にも右前打を放ち、二盗も決めた。「5打点&盗塁」は日本選手初だった。「(これまでは)練習と試合のギャップがあった。その差は縮まってきている」。王手をかけた今季2度目のサイクル安打は惜しくも逃したが、十分すぎる活躍で復調を印象づけた。

 《プロ入り最多タイ》○…大谷の1試合5打点は日本ハム時代の16年3月29日オリックス戦に並ぶプロ入り最多タイ。日本選手の最多打点は松井(ヤンキース)が09年8月21日レッドソックス戦、井口(ホワイトソックス)が06年6月25日アストロズ戦で記録した7打点。6打点も松井と井口が1度ずつ記録し、5打点は大谷を含め7人目だ。なお大谷はメジャー通算200安打(201)に到達。日米通算500安打にあと3とした。

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2019年9月9日のニュース