雄星メジャー初完封が「マダックス」!2安打96球「本当にやっと貢献できた」日米通算1000K

[ 2019年8月20日 02:30 ]

ア・リーグ   マリナーズ7-0ブルージェイズ ( 2019年8月18日    ロジャーズ・センター )

マリナーズの菊池雄星投手(AP)
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 マリナーズの菊池雄星投手(28)が18日(日本時間19日)のブルージェイズ戦で2安打に抑えてメジャー初完封。6月23日以来の白星となる5勝目(8敗)を挙げた。わずか96球で、日本投手では黒田博樹がドジャース時代の08年に記録した91球に次ぐ、2番目に少ない球数での完封劇。日米通算1000奪三振も記録し、7月に長男が誕生した左腕にとって、パパ1勝となった。

 最後の打者を空振り三振に仕留めると、菊池はグラブと手を激しくぶつけ感情を爆発させた。メジャー初完封。しかも96球で投げ切った。

 「このチャンスを逃したくないなという思いで、最終回は少し気持ちを入れて投げた。本当にチームにやっと貢献できた」

 最速95マイル(約153キロ)の直球を軸にねじ伏せた。初回は先頭から2者連続三振で日米通算1000奪三振を達成。スライダー、カーブで緩急をつけ、三塁を踏ませなかった。クイックモーションも試し「4回くらいから直球のタイミングが合ってきた」。6回以降は走者さえ許さず「ずっと直球が課題だった。コースも良かったしカウントも取れた」と手応えを口にした。米国では100球に満たない完封を「精密機械」と呼ばれた通算355勝右腕になぞらえて「マダックス」と呼ぶ。菊池は日本投手4人目の達成となった。

 メジャーの壁に苦しんだ2カ月間だった。6月以降は12試合で20本塁打を浴びた。球威が落ち、中4、5日の短い登板間隔に、疲労や筋肉の張りが取れなかった。「日本では一回もそういうのを感じたことがない」。それでも、西武時代と最近の映像を見比べ「いい球を投げたいと、力んで動きが硬くなっていることに気付いた」と言う。8月に入り、テークバックなどゆったりとしたフォームを意識し「間」を生んだ。この日は直球を44球投じ、9回に93マイル(約150キロ)以上を6度計測するなど、ストライクゾーンで勝負する球威と切れが戻った。

 「こんなに毎日野球を見たのは初めて。でも、これだけ試合を見ていると勉強になる」。登板前後にベンチから外れる日本と違い、メジャーでは全試合ベンチ入りする。結果が出ない日々でも、前を向き続けた。

 先月8日(日本時間9日)に待望の第1子(長男)が誕生し、父として初勝利にもなった。「ここから残り数試合、強い形で終わって来シーズンにつながるような投球をしたい」。愚直に、実直に日々を過ごしてきた菊池にとって大きな白星となった。

 ≪2番目の省エネ≫日本投手の完封勝利は10人目で通算27度目。今季は6月17日の田中(ヤンキース)に続き2人目。100球以内の完封勝利は菊池で4人目となり過去最少球数は黒田博樹がドジャース時代の08年7月7日のブレーブス戦で記録した91球。菊池の96球はそれに次ぐ少なさとなった。

 ≪2桁球数での完封は初≫菊池は西武時代に15完投でうち7完封を記録しているが、完投での最少球数は、17年8月17日楽天戦(メットライフドーム)で完封した際の111球で、今回の96球は日米通じて最少球数となった。また、今回の勝利まで8試合白星がなかったが、西武時代は14年の7試合白星なしが最長ブランクだった。

 ▽グレグ・マダックス 86~08年のメジャー23年間で通算355勝を挙げ、4度のサイ・ヤング賞に輝いた右腕。抜群の制球力から「精密機械」の異名を取り、100球未満の完封勝利を13度記録。最少球数完封は97年7月2日のヤンキース戦で記録した84球。ブレーブス時代の97年7月22日カブス戦では76球での9回1失点完投勝利を挙げた。14年に資格初年度で米野球殿堂入りを果たした。

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