都市対抗初V、JFE東日本・落合監督の「社会人野球振興への地道な取り組み」

[ 2019年7月29日 08:00 ]

<JFE東日本・トヨタ自動車>胴上げされる落合監督(撮影・篠原 岳夫)
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 【伊藤幸男の一期一会】25日に閉幕した第70回都市対抗野球は千葉市代表のJFE東日本が初優勝した。就任3年目の落合成紀(37)は、東京ドーム3階まで埋まった応援席を見上げ、しみじみと語った。「OBだけでなく、若い方々が来て頂いたことがうれしいですね」。

 川崎製鉄時代から社内の野球熱は盛んだった。川崎製鉄と日本鋼管(NKK)の合併に伴いJFEスチールが発足し、03年にチーム名を「JFE東日本」に改称。オールドファンは予選に足を運んでくれたが、30~40代は数えるほどだった。「このままでは将来は厳しい。野球を見てくれなければ面白さも伝わらない」。

 一昨年から、指揮官自ら社員が出勤する午前7時半から本社前で活動告知のビラ配りを実施。危機感を感じていた選手もユニホーム姿で「応援よろしくお願いします」と1人々々に声をかけたという。野球教室などファン感謝イベントも同時進行で始めた。

 興味を持った社員が一度は観戦しても、リピーターにならなければ地道な活動は実らない。「楽しんでもらうため、打ち勝つチームにしよう」。犠打(バント)をできる限りしない「超攻撃野球」を掲げ、2番・今川優馬(東海大北海道)3番・峯本匠(立大)4番・平山快(東海大)にルーキーを据えた。「魅せる野球」に予選からスタンドは沸き続けた。今大会は3試合がサヨナラ勝ち。「やはり強くないと応援して頂けないでしょうけど、魅力は伝わったと思います」。

 試合後、胴上げされた背番号51には思い入れがある。「都市対抗で“5勝して1番(優勝)”になる。それに右投げ左打ちの外野手なら、やはりイチローさんでしょ!」。兵庫・報徳学園から外野手に専念。イチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐)にあこがれ続けた落合監督が勝負師の厳しい顔から、無邪気な野球少年に戻った。

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