阪神・糸原、千金V3ラン “もう1人のキャプテン”北條に感謝のガッツ

[ 2019年7月7日 05:47 ]

セ・リーグ   阪神8―5広島 ( 2019年7月6日    甲子園 )

4回2死一、二塁、糸原は右越えに勝ち越しの3ランを放つ(撮影・大森 寛明)  
Photo By スポニチ

 阪神・糸原健斗内野手(26)が6日の広島戦で今季1号の決勝3ランを放った。チーム2位タイとなる今季6度目の勝利打点と持ち前の勝負強さを存分に発揮したキャプテンの躍動で、チームは2連勝。勝率5割に復帰し単独2位に浮上した。

 ベンチへ、仲間へ、そして、もう一人のキャプテンへ――。糸原の思いが結実した放物線だ。同点の4回2死一、二塁。4球目の厳しい内角直球を、鋭い体の回転とともに、思い切り振り抜いた。

 「うまく体が反応してくれた。鳥谷さんがチャンスメークしてくれて絶対に打ってやろうと。それだけです」

 打球が右翼スタンドへ吸い込まれると、表情を引き締めたまま右手を突き上げ、三塁ベース上でようやくはにかんだ。今季1号は値千金の勝ち越し3ラン。プロ3年目で通算3本目と、毎年1本ずつを甲子園で刻んできた男は、お立ち台で「今日が一番良かったです」と言い切り今季最多4万6755人の観衆を沸かせた。

 信頼する男たちがくれる唯一無二のパワーを、フルスイングに乗せた。今季からチームの決まり事となったベンチへのガッツポーズ。新キャプテンは、塁上で握りしめる拳に「感謝」と「リスペクト」の思いを込める。

 「ベンチにいるってことは他の選手、ライバルにチャンスを与えている状況なのに、ジョー(北條)も、江越も、海(植田)もあれだけ声を出してくれる。本当にすごいなって。みんなは“ベンチが打たせますから”と言ってくれるんです。本当にそうだと思うんですよね」。なかでも、毎回ベンチを飛び出す勢いで喜びを爆発させる北條とは“男の約束”を交わしていた。

 「ジョーには“試合に出てない時、お前はベンチのキャプテンな”って言いました」

 同い歳の木浪に先発を奪われる日々を送る北條の気持ちは痛いほど分かる。だからこそ、グラウンドにいる自分は任された1打席、ワンプレーをおろそかにできない。

 「今までは凡退したら、顔に出てしまうこともありましたけど、ベンチの声を聞いたらそんなこと、できないでしょ」。甲子園の左打席は特別だ。背中越しに一塁ベンチから伝わる声援が心強い。先輩の今季1号に「1本目、1本目」と人差し指を立て、我が事のように喜ぶ北條と、ガッチリとハイタッチ。2人の“主将”が、また信頼を深めた。

 「ホームランを打つバッターじゃないので(今後も)出塁とかしっかりやっていきたいです」。会心の手応えにも、自分を見失わない。糸原健斗の真骨頂だ。(遠藤 礼)

続きを表示

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2019年7月7日のニュース