18日から令和初優勝を左右する慶明戦 両チームを分析

[ 2019年5月17日 10:44 ]

慶大・柳町
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 東京六大学野球春季リーグ戦はあす18日から大一番を迎える。勝ち点3で首位に立つ慶大と明大が激突。勝ち点を取ったチームが令和初優勝に大きく前進する。データから両チームを分析してみた。

 <慶大>法大に1敗したものの安定した戦いで勝ってきた。投手陣はチーム防御率2・32。先発左腕の高橋佑樹(4年=川越東)は3勝0敗と負けないエースは健在。さらにリーグ戦で初勝利を挙げた1年生左腕・増居翔太(彦根東)、150キロ左腕・佐藤宏樹(3年=大館鳳鳴)抑えの高橋亮吾(4年=慶応湘南藤沢)は152キロをマークして自信を持ってマウンドに上がっている。津留崎大成(4年=慶応)木沢尚文(3年=同)ら右腕もおり、小刻みな継投策は大久保秀昭監督が得意とするもの。失点を計算できる。

 打線は近年では一番充実している。通算100安打にあと1本と迫る1番・柳町達(4年=慶応)は打率・538で首位打者も視野に入れる。3番中村健人(同=中京大中京)は打率・375に加え11打点と勝負強い。今季、成長著しい5番正木智也(2年=慶応)は打率・391に2本塁打。法大3回戦で中堅に打った本塁打は圧巻の打撃だった。6番の嶋田翔(4年=樹徳)も・364の2本塁打と1~6番までは強力。チーム打率も・302と3割を超え投打に充実ぶりは六大学一番だ。

 <明大>頼れるのはエース森下暢仁(4年=大分商)。今季3勝1敗、防御率1・57でトップ。先の東大戦では延長10回で20奪三振完封と力を見せた。慶大1回戦で森下が2点以内に抑えれば勝機は見えるが、東大戦で145球も投げた疲れが心配。2回戦で先発してきた竹田祐(2年=履正社)が今季2勝を挙げ自信をつけ、救援左腕・磯村峻平(2年=中京大中京)入江大生(3年=作新学院)らの出来もカギを握る。明るい材料は東大2回戦で救援した伊勢大夢(4年=九州学院)が150キロをマーク、変化球のキレも戻ったこと。昨年春の慶大2回戦では3安打完封して慶大には自信をもっており伊勢が勝ち点を左右しそうだ。

 打線はチーム打率・230と低迷。3割打者は添田真海(4年=作新学院)喜多真吾(同=広陵)北本一樹(同=二松学舎大付)の3人だけ。7試合で得点29(慶大は7試合52点)と大量点は望めない。打率・280と3割には達していないが2番の丸山和郁(2年=前橋育英)の存在が面白い。早大戦では顔付近のボール球を左翼越えに適時二塁打を放つなど意外性の選手。俊足で塁に出れば試合を動かす選手になれそうだ。

 両校の投打を比較しても慶大有利は動かない。この土曜日からの2日間はプロ野球併用日で延長戦がないため9回で打ち切りとなる。延長戦を考えず、両監督が投手交代をどう考えていくかも見所。学生席の応援も力になるため両校の学生がどれだけ神宮球場に駆けつけるかも勝敗に影響しそう。ここ4シーズン慶大から勝ち点を挙げていない明大が奮起するのか、予想どおり慶大が押し切るのか。神奈川・桐蔭学園の先輩でもある善波達也監督が後輩・大久保秀昭監督に挑戦する。

 土曜日は早大―法大(午前10時30分開始)が第1試合。優勝へ負けられない小宮山早大とリーグ新の6試合連続本塁打がかかる法大の安本竜二(4年=静岡)が登場。こちらも注目だ。

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