阪神・矢野監督、巨人に「やり返したい」“令和反攻”キーマンは近本

[ 2019年5月14日 08:30 ]

セ・リーグ   巨人ー阪神 ( 2019年5月14日    東京D )

記者の質問に答える矢野監督(撮影・北條 貴史)
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 阪神・矢野燿大監督(50)は13日、新元号「令和」となって迎える初の巨人戦に必勝を誓った。宿敵相手に開幕から6戦全敗ながら、昭和、平成ともに最初の伝統の一戦では勝利を飾っており「時代」の変化も味方に付ける。

 屈辱的な敗戦は「平成」に置いてきた。ここまで巨人戦は6戦全敗ながら、時代は「令和」へ移った。甲子園での指名練習に姿を見せた矢野監督も気持ちを新たに宿敵への反攻を宣言した。

 「やり返したい。うちのチーム事情、状況も(前回までとは)違うからね。面白い戦いができるんじゃないかなとは思うけど」
 借金を背負っていた当時とは違う。広島と並ぶ3位ながら貯金1で首位巨人とは3ゲーム差。戦う形ができたことが何よりも大きい。その一端を担うのが1番近本で、矢野監督もキーマンに挙げた。

 「近本が出て相手の嫌な状況を作ってというのが、うちの理想的な戦いになってくると思う。巨人が坂本とすれば、うちは近本が機能してくれるというのが面白いなと」

 打撃3部門でリーグトップを走る坂本勇も脅威だが、坂本勇にはない「快足」を武器とする近本も相手にとっては脅威なはず。12日の中日戦の9回に12打席ぶり安打を放ち、ひと息つくことができた。この日は体のケアを中心に公の場で練習することなく東京移動。「大事な試合なので勝ちにつなげられるようにプレーしたい。塁に出るだけで相手投手も嫌だと思うので、打つだけではなく、そういうところ(機動力)でもチームに貢献できたら」と意気込んだ。

 4月20、21日はともに零敗を喫し、巨人戦は18イニング無得点中。ただ、近本は巨人戦6試合で21打数7安打の打率・333で出塁率は・364。零敗した2戦はともに1番を打ち初回先頭で安打を放った。そこに、現在11盗塁でリーグトップを行く「足」を絡ますことができれば、今季7試合目で初めて先制点を奪う確率も上がる。

 12連戦明けだった10日からの中日3連戦は14打数2安打も、伝統の一戦となれば黄金新人もテンションは上がるはず。「来た球を仕留められるかが大事。甘い球をしっかり仕留められるように集中していきたい」。思えば、令和初となる球団安打も打点も記録したのは近本だった。令和初の伝統の一戦も、近本抜きに語れない戦いとなる。(長谷川 凡記)

○…阪神は巨人に開幕から6連敗中。開幕7連敗になると、67年と87年の球団ワーストに並ぶ。昨季からはシーズンをまたいで9連敗中だが、こちらの球団ワーストは08~09年の11連敗。

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