ロッテ・鈴木「右足だけは離れちゃいけない」慣れない一塁守備で見せた一瞬の判断

[ 2019年4月11日 22:48 ]

パ・リーグ   ロッテ1ー2オリックス ( 2019年4月11日    ZOZOマリン )

 ロッテ・鈴木大地内野手(29)のとった一瞬の判断だった。

 1―1の7回2死二、三塁。オリックス・西浦のぼてぼての遊ゴロを処理した藤岡の送球は右へそれ、一塁塁審の判定はセーフ。内野安打となり、二塁走者まで生還し、1―3とリードを許した。

 ここで井口監督がリクエストを要求。足が離れたとの判定だったが、場内に映し出されたスロー映像では鈴木の右足は最後まで一塁ベースから離れていなかったことが確認され、オリックスの2得点は取り消されるビッグプレーとなった。

 なぜ、右足は離れなかったのか。試合後、鈴木は「右足だけは離れちゃいけないと思い、ぎりぎりまで残そうと思った」と無意識のプレーだったと振り返った。大きかったのは「左足」の使い方だ。右足を伸ばし、送球をキャッチしようとすれば左足は地面についた方が、捕りやすい。だが、鈴木は最後まで左足をつかなかった。そうすることでベースについたまま、最大限まで体を伸ばせる。延び切ったぎりぎりで送球に届いた。

 「まだ一塁は1年生ですから」と謙遜する鈴木。三塁の定位置はレアードに奪われ、開幕戦は出場なしだった。不振の井上に代わり、一塁を守る選手会長にはまだ、不慣れな場面が多くあるが、泣き言をこぼさず、ひた向きに汗を流している。その努力の積み重ねが、最後のひと伸びにつながった。

 チームは敗れたが、勝っていれば勝利打点以上に貴重なプレーになっていたはずだ。

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2019年4月11日のニュース