広島ドラ1小園、誠也「51」後継 “赤備え”で大願成就期す

[ 2018年12月11日 05:30 ]

新入団会見で記念写真に納まる(前列左から)1位・小園海斗、緒方監督、2位・島内颯太郎(中列左から)3位・林晃汰、4位・中神拓都(後列左から)7位・羽月隆太郎、5位・田中法彦、6位・正随優弥、育成1位・大盛穂(撮影・奥 調)
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 広島は10日、広島市内のホテルで新入団選手8人(育成を含む)を発表し、ドラフト1位の小園海斗内野手(18=報徳学園)は「新人王」「ベストナイン」「トリプルスリー」の3大目標を掲げた。特にヤクルト・山田哲は小学校時代に所属した少年野球チームの先輩とあってトリプルスリーへの思いは強い。グラブやシューズを赤で統一する“赤備え”で大願成就を期した。

 壮大な目標も、類いまれな才能を持つ18歳なら夢物語ではない。ドラフト指名後、初めてのファンへのお披露目。大舞台を経験してきた小園でも「緊張しています」と初々しい一面を見せながらも、プロでの目標を即答できるのは頼もしい。

 「トリプルスリーと新人王。あと、ベストナインです」

 真っ先にトリプルスリーを口にした理由には憧れと明かす先輩の存在がある。「目標はヤクルトの山田哲人選手です。凄い選手だなと。追いついて追い越せるようにしたい」。今季史上初の3度目のトリプルスリーを達成した山田哲とは少年野球チーム「宝塚リトル」出身という共通項がある。山田哲がドラフト指名された8年前に開催された壮行会で一緒に記念撮影した写真は今も大切に保存している。

 「トリプルスリーを達成するには、ホームランを打てる力を持っていないので、長打と単打も打てるように、引き出しを多く持っていたい」

 プロの世界の扉を叩く前に進めるのが“赤備え”だ。好きな色は偶然にもカープカラーの赤色。晴れの日に履いていた赤色のトレーニングシューズは支給されたもので、普段の靴も携帯カバーも赤色だという。いま使うグラブも同じで、「プロでも赤を使おうかな」とイメージする。

 「野球をやっていると気持ちに表れるというか、印象が強い色。赤色と縁があるのかなと思う」

 戦国時代に武具を朱塗りにした赤備えは、真田信繁(幸村)が最期となった大坂夏の陣で用いたことでも知られる。これからの人生を野球にささげる覚悟を決めるには、うってつけの色とも言える。

 入団会見では鈴木から受け継ぐ背番号51のユニホームに初めて袖を通した。「非常に重みのある番号なので、プレッシャーも感じますけど、力に変えていけるようにこれからも頑張りたい」。期待も重圧も背負い、有言実行への戦いが始まる。(河合 洋介)

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2018年12月11日のニュース