阪神・横田、闘病中の人に「夢や勇気を」“横田シート”設置を目標に

[ 2018年12月11日 06:35 ]

鳴尾浜球場で汗を流す横田(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 阪神・横田慎太郎外野手(23)が10日、高山俊外野手(25)、熊谷敬宥内野手(23)とともに大阪府内の病院を慰問した。脳腫瘍からの復活途上で、将来的に病気と戦う人たちを甲子園球場に招待する“横田シート”の設置を新たな目標に加えた。

 思いがけない激励の数々に力はみなぎった。横田は闘病中の患者からかけられた言葉を一つずつ思い返し、声を震わせた。

 「いつも恩返しをしたいと言ってますけど、今日は逆に力をもらったというか、もう一回頑張らないといけないという思い。今(病気で)苦しんでいる方々がいっぱい、いらっしゃったので次は自分が結果を残してまたここに来たいという思いが強くなりました」

 多くの人にサイン入りユニホームを手渡し、握手を交わすと、必ず「頑張ってね」「応援してるから」とエールが返ってきた。昨春に脳腫瘍を患い、約半年に渡って闘病を経験。苦しさ、辛さを理解しているからこそ、有り難かった。

 今は「同じ病気と戦っている人に夢や勇気を与えたい」と胸に刻んで復活を目指す中で新たな目標ができた。病気と戦う人たちを甲子園に招待する“横田シート”の設置だ。

 「自分が結果を残して、そこ(甲子園)に招待できるような選手になりたいと思ってますし、そういう目標も頭に入れながら今後やっていくのもいいのかなと思いました」

 自身の夢をかなえるためにも「そこが最初の目標」とまずは実戦復帰を最初のハードルとして見据えた。今季は試合前のシートノックに入り、ベンチ入りも果たした。着実に前進している歩みを、止めることはない。

 先輩の高山が熱望した16年以来となる1軍での1・2番コンビ再結成にも「僕がもっと、もっと、頑張って高山さんに近づいて高山さんと試合に出て結果を残したいと思う」と大きくうなずいた。

 「いろいろ目標はあるんですけど、背番号24を取り返さないと…いろんな人に心配かけてきたので。少しずつ恩返しできるように、明日から必死に練習頑張って行きます」

 待ってるぞ、横田――。その背に受けてきた「声援」を快音に変えてみせる。(遠藤 礼)

続きを表示

2018年12月11日のニュース