阪神・北條 お目覚め猛打賞 今季初安打から固め打ち

[ 2018年6月24日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3―11広島 ( 2018年6月23日    甲子園 )

<神・広>7回1死一塁、北條は中前打を放ち、猛打賞をマーク(撮影・北條 貴史)
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 形なんてどうだっていい。必死にボールに食らいつき、必死に一塁へ走るだけだった。「2番・遊撃」で2戦連続スタメンに抜てきされた阪神・北條が、今季15打席目での初安打を含む3安打。内野安打2本の泥臭い内容ではあったものの、がむしゃらにアピールした。

 「1打席1打席に集中して、1打席1打席、切り替えてやっていました。ヒットが出たのは良かった」

 惨敗後に明るい表情があるわけはない。淡々と、言葉少なく試合を振り返った。自身にとって待望の1本が出たのは、4回先頭の第2打席だ。野村のスライダーをバットの先でひっかけた打球はボテボテの投ゴロかと思われたが、野村が取り損ねて一塁に投げられず。失策スレスレのプレーながらも「H」ランプがともった。

 出場7試合目での初安打が生まれると、6回1死の第3打席でも三遊間への内野安打。7回1死一塁の第4打席では中前にきれいにはじき返し、16年10月1日の巨人戦以来の猛打賞をマークした。最初の1本が出て気持ちが楽になった部分もあったはずだが「切り替えながらやっていたんで」と、やはり表情を緩めなかった。

 置かれている立場は分かっている。16年に122試合に出場し、鳥谷から奪う形で遊撃手の定位置をつかみかけたものの「2年目のジンクス」に陥り、昨季は83試合止まり。糸原や植田の台頭で今季も1、2軍を行き来する。チームの勝利が最優先でも、自身の結果も大事。今は与えられたチャンスを一つも無駄にはできない覚悟だ。(山添 晴治)

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2018年6月24日のニュース