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都市対抗で見たい エンゼルス大谷の花巻東同期・大沢のハッスルプレー

<都市対抗野球第2次予選東北大会決勝 トヨタ自動車東日本・日本製紙石巻>5回無死、トヨタ自動車東日本・大沢は右中間に二塁打を放つ(撮影・沢田 明徳)
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 少し前のことになるがまだ興奮は冷めやらない。新幹線を降り、盛岡駅からタクシーで約15分。6月6日の岩手県営球場は確かに熱気が立ち込めていた。都市対抗野球第2次予選東北大会第1代表決定戦。創部7年目のトヨタ自動車東日本(金ケ崎町)が日本製紙石巻(石巻市)を下し、悲願の初出場を決めた一戦だ。

 トヨタ自動車東日本の「1番・左翼」で出場したエンゼルス・大谷の兄・龍太(30)が注目を集めたが、「9番・三塁」の大沢永貴(23)も気になる存在だった。大沢は大谷“弟”の花巻東時代の同期で主将。当時から俊足巧打の好選手だった。

 最初の見せ場は同点の3回。先頭で三遊間にゴロを転がすと一塁へのヘッドスライディングで内野安打をもぎ取った。続く大谷“兄”が投前犠打でつなぎ、勝ち越し点を演出。その後、同点の5回に先頭で右中間二塁打を放ち、決勝のホームを踏んだ。2安打2得点に大沢は「先頭打者で回ってくるケースがほとんどだった。良い結果につながってくれて良かった」。身長1メートル68、体重70キロと小柄だが、パンチ力のある鋭いスイングが光った。

 この試合、花巻東OBが両チーム計8選手も出場した。3―2の8回に代打で左前適時打を放った古屋旺星(18)も花巻東出身で、打たれた日本製紙石巻の3番手左腕・小原大樹(23)も大谷の同期だった。つまり大沢と小原は高校3年間の苦楽をともにした仲。3年夏は同じ岩手県営球場で行われた岩手県大会の決勝で盛岡大付に敗れ、甲子園出場を逃した。今回、同級生対決こそ実現しなかったが、大沢は「(小原と)お互い苦労があって、壁を乗りこえてきた。高校3年夏の決勝で負けた球場でまた戦えるのは縁があると思った。最後に真剣勝負(代表決定戦)で戦えたのはうれしかった」と感慨の表情だった。

 大沢は筑波大を経て、地元・岩手に戻り、同社の「組み立て部」に所属。「午前勤務、午後練習」の環境で野球に打ち込んでいる。決戦前夜、花巻東野球部同期でつくったグループラインではエンゼルス・大谷から「頑張れキャプ(主将の意味)」とエールをもらったという。小原もそのグループラインに入っていたが、大沢は「絶対優勝して(代表を)決める」と返信。その言葉通り、正々堂々と戦い、悲願の初出場をつかんだ。

 一方、小原が所属する日本製紙石巻は翌日の第2代表決定戦も七十七銀行に敗れ、都市対抗出場を逃した。小原は慶大を経て、同社へ。グラブを高く上げるフォームから左腕を振り下ろす140キロ台前半の速球には球速以上に威力を感じさせた。敗戦後には「勝つことの難しさを学びました。もう一度出直します」と巻き返しを誓っていた。この敗戦の悔しさがきっと小原の成長の糧になるはずだ。

 第89回都市対抗野球は7月13日に開幕する。出場32チーム中、唯一初出場のトヨタ自動車東日本は初戦で強豪・東芝との対戦が決まった。野球ができる喜びを全身で現したような大沢を始めとしたトヨタ自動車東日本のプレーはもちろん、社会人野球のきびきびとした熱いプレーに注目したい。(記者コラム・柳原 直之)

[ 2018年6月24日 10:30 ]

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