阪神・上本「1番・二塁」で結果 バンデンから唯一の安打 二盗も決めた

[ 2018年3月4日 06:51 ]

オープン戦   阪神1―4ソフトバンク ( 2018年3月3日    ヤフオクD )

初回無死一塁、一塁走者・上本が二盗を決める
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 合流後最初の実戦。阪神・上本は健在だった。初回の先頭打者、バンデンハークの初球147キロを果敢に打ちに出てファウル。2球目も強振し、内角直球を詰まりながらも中前へ運んだ。結果的に速球派の難敵右腕から放った唯一の安打になった。

 走塁も圧巻だった。続く島田の初球だ。投球モーションを完全に盗み、加速してスライディング。悠々と二塁を奪った。島田が三振に倒れ、次は西岡の打席だ。初球を投げる前にけん制球が入るなど今度は警戒された中、カウント2―1から4球目に三盗を成功。再びタイミング的に余裕を持った成功だった。

 6回1死では左腕・長谷川宙の直球を右前へ打ち返し、今春のオープン戦初登場で2安打2盗塁。存分に存在感をアピールした。

 昨年11月の右足首手術の影響を考慮されて今春は安芸の2軍キャンプに参加。2月17日の西武との練習試合で実戦を解禁し、計4試合で13打数4安打、3試合で二塁守備にも就いた。満を持して2日から合流。「1番・二塁」としてすぐに結果を残しても、「1回じゃ分かりませんけどね。実戦感覚とか分からないので、しっかりやるだけです」と上本らしく冷静だった。

 金本監督は「盗塁もして彼らしさを出していた。彼もちゃんと下でやっていたというものを見せてくれた。ちゃんと下でやってくれていた」と目を細める。グラウンドにさえ立てば打撃でも走塁でも機能することは分かった。焦点は起用法だ。二塁にはキャンプ途中から鳥谷が転向したからだ。

 「開幕はトリで行くと言っているけど、やっぱりトリも休みが必要になってくるし、これだけはどうなるか分からん」

 3・30は「二塁・鳥谷」が確定。ただし、その後は…。「その日、その日をしっかりやる」。出遅れを感じさせない躍動を見せ、静かに闘志を燃やした。 (山本 浩之)

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2018年3月4日のニュース