広島“がばい対決”制す 誠也がダメ押し弾「うまく反応できた」

[ 2018年3月4日 06:12 ]

オープン戦   広島10―0西武 ( 2018年3月3日    佐賀 )

3回2死二塁、代打・鈴木は左越えに2点本塁打を放つ
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 広島・鈴木誠也外野手(23)がオープン戦1号を放った。3日の西武戦(佐賀)。7―0とした3回2死二塁で代打に立ち、左翼席へ鮮やかなダメ押し2ランだ。投げては、開幕投手最有力候補の野村祐輔投手(28)が今春初実戦ながら3回を2安打零封。佐賀県出身の監督同士の対決は圧勝の緒方孝市監督(49)に軍配が上がった。

 さすがの才能だ。西武の先発・多和田にこの回だけで長短6安打を浴びせ、7―0と大きくリードした3回2死二塁の好機。「代打・鈴木」のコールに佐賀のファンは沸いた。打球音が響き渡ると、球場内はひときわ大きな歓声に包まれた。

 「初対戦の投手。甘いボールは積極的に振っていこうと思っていた。緩いカーブだったけど、止まって自分のスイングができた」

 初球のカーブが外に低く外れ、甘く入った同じ球種の2球目を捉えた。「速球に照準を合わせながら、うまく反応できた」。自画自賛の一発は、鮮やかな放物線を描いて左翼芝生席へ。怒とうの波状攻撃を完結させるオープン戦1号だった。

 右足首骨折からの完全復活を目指す今春。左越えアーチをかけた18日の対中日練習試合など出場した4度の対外試合は全て代打か指名打者での起用にとどまる。ここまで5打数2安打3打点。4番最右翼らしく、2安打はいずれも本塁打だ。

 「(打席数が)少ないのは分かっていることだし、仕方がない。1打席1打席により集中しないといけない」

 この日も試合前のシートノックで定位置の右翼に入った。徐々にかつ慎重にステップを踏んでおり、早ければヤクルト戦が予定される3月10日にもマツダスタジアムで実戦守備に就く見通しだ。

 「(故郷で)いい試合をしたいと思っていたからね。主力はヒットも出ているし、特に若い野手がいいアピールをしてくれた。雨の中、佐賀のファンに最後まで応援してもらって、ありがたかった」

 1999年に開場した佐賀県営球場。広島は公式戦6試合で5勝1分と無敗を誇っており、連勝を伸ばした格好だ。故郷での初采配で西武・辻監督との佐賀県出身監督対決を制した緒方監督は、主力や若手が入り交じって結果を出す大勝に満足そうだった。 (江尾 卓也)

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2018年3月4日のニュース