県岐阜商・鍛治舎新監督が就任会見「100回大会を目指そう!」

[ 2018年2月28日 05:30 ]

3月1日付で母校・県岐阜商の監督に就任する鍛治舎巧氏(左)
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 3月1日付で母校・県岐阜商の監督に就任する鍛治舎巧氏(66)が27日、岐阜県岐阜市内の同校で就任会見に臨んだ。昨夏まで秀岳館(熊本)を4季連続で甲子園へ導いた新指揮官は「全国の強豪と戦える基礎、基盤をつくりたい。岐阜県のみならず、東海地区を高校野球界の中央にするという意気込み。カンフル剤になれれば」と決意を語った。

 県岐阜商は甲子園に春夏とも県内最多28回の出場を誇るが、昨夏は県大会3回戦で敗退。甲子園は15年の選抜を最後に遠のく。春夏通算87勝を誇る古豪。これは歴代4位の好成績で、公立校に限れば、最多勝利だ。鍛治舎氏は「87勝している最強の公立校ですから、再生ではダメです。次の100年へ向け、新生・県岐阜商にならなければ」と言葉に力を込めた。会見後にはグラウンドへ立ち寄り、現役部員の前で「まず甲子園を目指して、100回大会を目指して頑張ろうよ」と熱っぽく語りかけた。

 会見では独特の言い回しで全国の強豪校への“先制口撃”も忘れなかった。西谷浩一監督率いる大阪桐蔭(大阪)には岐阜県出身で今秋ドラフト1位候補に挙がる根尾昂内野手(2年)が在籍するとあって「西谷監督にはこれから(岐阜に)立ち入り禁止にすると伝えました。“わかりました”と言っていました」と明かし、会場の笑いを誘った。

 鍛治舎氏は3月2日から指導を開始する。対外試合の初戦は同11日の練習試合・交野戦。公式戦の初戦は同24日の地区予選・長良戦だ。4月には甲子園常連校の智弁和歌山(和歌山)や福井工大福井(福井)との練習試合も組まれている。「野球人生の集大成。母校で、自分の後輩たちとやれるのは幸せです。お金は三の次、四の次ですよ」。大学を含めて20数チームから届いたオファーを蹴って母校での指揮を決断した鍛治舎氏。最後の挑戦が始まる。(吉仲 博幸)

 ◆鍛治舎 巧(かじしゃ・たくみ)1951年(昭26)5月2日、岐阜県揖斐郡大野町出身の66歳。県岐阜商から早大に進み、東京六大学リーグで5季連続で打率3割を達成。日米大学選手権では日本代表の4番も務めた。松下電器(現パナソニック)入社後、2年目の75年ドラフトで阪神から2位指名を受けたが、入団を拒否。81年に現役引退し、社業に専念。87年から91年まで同野球部監督。NHKの解説は85〜92年、98〜10年に務めた。14年4月より秀岳館(熊本)の監督に就任。昨夏まで同校を4季連続で甲子園へ導いた。

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