侍J千賀 第2先発待機へ 9イニング連続無失点中、侍歴代最長は10

[ 2017年3月22日 08:20 ]

WBC準決勝   日本―米国 ( 2017年3月21日    ドジャースタジアム )

菅野(右)と談笑する千賀
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 シンデレラストーリーは終わらせない。菅野に続く第2先発で待機する侍ジャパン・千賀は、ここまで3試合に投げ9回を無失点。

 「そこは本当に継続できたら一番いい。チームのためなのでしっかりやっていきたい」と無失点記録継続の先に決勝進出を見据えた。WBCでの侍ジャパンの連続無失点は前回13年の前田(当時広島)の10回が最長で、記録更新も視野に入る。

 「何でもやるという気持ちは今も変わっていない。行けと言われたところで行く、それだけ」。代表招集自体、青天のへきれきだった。10年育成ドラフト4位でソフトバンク入団。直球と、「お化けフォーク」と称される落差の鋭い決め球を武器に、チームで台頭した。先発で12勝を挙げた昨年、11月のメキシコ、オランダ戦で代表初招集。今大会で瞬く間に侍投手陣の軸に上り詰めた。

 世界的な注目度もうなぎ上り。今大会の「驚きの7人」という大リーグ公式サイトの特集では筒香、山田とともに選出された。アリゾナ州での練習試合の登板は準決勝に備え自重したが、視察したレンジャーズのスカウトは「千賀は投げないのか…」と残念がった。

 「東京で抑えられたことは自信にもなったが、まぐれみたいなところもあった。調子いい、できている、とは思わず一人一人に向かっていく」。初心は忘れず、ただ謙虚に。世界を驚かすお化けの、成り上がり大団円はもう目の前だ。(後藤 茂樹)

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2017年3月22日のニュース