摂津 テーマは「初」1年目のつもりで初心に

[ 2017年1月16日 05:30 ]

グアムの太陽の下、苦悶(くもん)の表情を浮かべながらランニングするソフトバンク・摂津
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 グアムの太陽を浴びたその顔はサングラスの跡がくっきり浮かんだ。初のグアム自主トレに挑んだソフトバンク・摂津は復活をかける今季のテーマを「初」と書き記した。昨季は先発転向した11年以来の連続2桁勝利が5で止まり、プロ入り最悪の2勝。背水の思いはその一字に表れていた。

 「(テーマは)初です。すべてにおいて初心に戻る。1年目のつもりでやるということです」

 6月に35歳になるとは思えぬストイックさだ。9日に出発すると、暑さに体を慣らす期間もおかず、翌10日からフルメニューが始まった。チームメートの森、山田、岡本、育成の堀内を連れた自主トレはアップの後、インターバル走が1時間、キャッチボールもまた1時間近く、念入り。体幹トレ、12分間走を行い、昼食休憩後は筋力トレーニング。同じ、レオパレスリゾートグアム内で練習する同学年の中田との合同トレも計画したが、中田が「ペースが違う」と練習量の差に前半は合流を断念したほどだ。

 JR東日本東北では万年ドラフト候補と言われながら、08年ドラフト5位で26歳でプロ入り。当初は注目されず、中継ぎでの成功から先発転向し、12年に沢村賞。エースと呼ばれる存在になった。昨年12月の契約更改後の会見では、中継ぎも辞さずの覚悟を語った背番号50は「自分の居場所を見つけたい」と言った。その瞳に宿す闘志はまだ燃え尽きていなかった。

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2017年1月16日のニュース