イチロー 5戦ぶり先発で1安打!3000安打へM3

[ 2016年7月28日 05:30 ]

<マーリンズ・フィリーズ>8回、イチローは左前に2997本目の安打を放つ

ナ・リーグ マーリンズ5―0フィリーズ

(7月26日 マイアミ)
 マーリンズのイチロー外野手(42)は26日(日本時間27日)、フィリーズ戦に「1番・中堅」で5試合ぶりに先発出場。1―0の8回に本拠地では約1カ月ぶりの安打となるメジャー通算2997安打目を左前に放った。直後に二盗を決め、チームはここから4点を追加して快勝。本拠地の残り5連戦での3000安打到達へ、ファイナルカウントダウンに入った。

 大歓声で沸き立つマーリンズ・パーク。1―0の8回無死、イチローの打球が左前に弾むと、右翼席後方の電光掲示板が「2996」から「2997」へと変わった。今月8日の設置以降、試合中に数字が進んだのは初めて。球宴休みや長期ロードがあったためで、本拠地では6月25日カブス戦以来、実に1カ月ぶりの安打だ。ホーム10連戦の5試合目でようやく出た1本。「はい。知っています」。背番号51だけは普段通り冷静だった。

 次打者の3球目には3度のけん制をかいくぐり二盗に成功。この回、打者一巡の4得点につなげた。直前までの26イニングでわずか1得点だっただけに、ドン・マッティングリー監督からは「大きな安打だった。彼は我々が必要な時に必要なことをやってくれる」と惜しみない賛辞。地区2位再浮上の立役者となった。

 休養した中堅のオズナに代わり、5試合ぶりの先発出場。あり余るエネルギーをぶつけた。先発アイクホフの初回の初球ツーシームを強振。右中間への大飛球は、右翼手ボアジャスがフェンスに激突しながら跳びつき捕球された。右中間フェンスまでは392フィート(約119・5メートル)。一昨年までの本拠地、ヤンキースタジアムの右翼席なら中段まで届いていた飛距離にも「そうですか。それは残念でした」と人ごとのように話した。

 あらかじめ右中間に守っていたボアジャスは、20日の対戦でも同じシフトが奏功し、安打性の当たりを好捕していた。安打2本をもぎ取られたイチローだが「1回目があるなら2回目もあるでしょう」。金字塔へいよいよM3。熱を帯びる周囲をよそに、表情を変えず、されど着実に歩を進めている。(笹田幸嗣通信員)

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