細川、14人目の珍記録!ビックリ1号「おまけですよ」

[ 2015年10月29日 05:30 ]

<ヤ・ソ>6回1死、細川は左中間ソロを放つ

日本シリーズ第4戦 ソフトバンク6―4ヤクルト

(10月28日 神宮)
 今シリーズ初の先発出場で、ソフトバンク・細川がベテランの味を存分に見せつけた。まずはリードで、前夜の第3戦で日本シリーズ初の1試合3本塁打をマークした山田を無安打に封じ込めた。初回こそ四球で歩かせたが、3回1死一、二塁の第2打席は初球のシンカーから4球連続直球勝負。最後は内角低めで見逃し三振に仕留めた。5回無死一塁ではカーブを3球続けて追い込むとシンカーを1球挟んで、最後は外角低めの直球で2打席連続見逃し三振を奪った。「あれが摂津のピッチングなのでうまくはまった。変な配球はしてません。コース、高さがミスなく、凄いコントロールだった」と細川は右腕の気迫あふれる投球を称賛した。

 バットでも援護した。3回2死一、二塁から三塁線を破る適時二塁打で貴重な5点目を叩き出すと、6回は1死から左中間席へ今季初アーチを放って「あんなのはおまけですよ。追加点が欲しい場面だったので打てて良かった」と笑った。昨季は正捕手で日本一に貢献したが、今季は右手親指骨折などケガが相次ぎ、わずか59試合出場と悔しいシーズンを過ごし、ルーキーイヤーの02年以来の本塁打ゼロに終わった。

 シーズンで本塁打がなく日本シリーズで打ったのは97年、ヤクルト―西武の第2戦で河田(西武)が記録して以来14人目の珍記録。細川自身、日本シリーズでは11年・中日との第3戦(ナゴヤドーム)以来。この試合と同じく摂津を勝利投手にするダメ押し弾を放っている。「細川君が欲しいところで打ってくれたし、山田君を勝負して抑えてくれた」と工藤監督が振り返った価値ある活躍。頼れるベテランの活躍で、ヤクルトに傾きかけたシリーズの流れを、一気に引き戻した。 (田中 貴久)

 ≪西武・河田以来≫今季公式戦ノーアーチの細川(ソ)が6回に1号。シーズン0本塁打の打者が日本シリーズで本塁打は、97年第2戦の河田(西)以来14人目。チームでは53年第7戦の松井(当時南海)以来62年ぶり5人目だ。また、ソフトバンク打者の本塁打は今シリーズ6人目。1シリーズの人数としては、南海時代の66年に並ぶ球団最多になった。なお、細川のシリーズ本塁打は11年第3戦以来通算2本目だが、前回も勝利投手は摂津だった。

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2015年10月29日のニュース