統一球 予定通り29日から切り替え 安定供給にメド

[ 2014年4月26日 05:30 ]

ミズノ製NPB統一球。(左から)毛糸が巻かれた状態、断面、ポリエステル糸が巻かれた状態(牛表革が巻かれる一歩手前の状態)

 日本野球機構(NPB)は25日、規定より飛びやすくなっている統一球を予定通り29日から全球場で規定に適合した球に切り替えると発表した。供給元のミズノが製造工程を見直して新たに生産した球が納品前検査に合格したことで、安定供給できると判断した。

 25日に東京都北区の日本車両検査協会で行った検査の結果、ミズノ社が18日から中国・上海工場で新しく生産したボールの反発係数の平均は0.416(計6ダースの平均値)で、セ・パ両リーグのアグリーメントが定めた反発係数の基準内(0.4034~0.4234)に収まった。

 今季の統一球は開幕直後の検査で平均値が基準値を超え、ミズノ社は原因を球の芯を巻く毛糸の乾燥と特定した。ミズノは再発防止策として(1)ボールの硬さの管理基準を設定し、製造工程で全球検査を実施(2)毛糸が乾燥しすぎないように含水率の基準の設置(3)日本車両検査協会で出荷前検査を実施――の3点を発表した。同社は今回合格した出荷分1000ダースと在庫で基準値内と判明した1500ダースから納品を開始し、29日までに適合球と切り替える。これまで使用していたボールは同社が28日までに回収する。NPBの井原敦事務局長は「安定供給の体制が取れたという意味では一区切りになる」と話した。

 ▼ミズノ社・寺下正記グローバルイクイップメントプロダクト部次長(安定供給の)めどが立ったとはいえ予断は許さない。品質管理を徹底していきたい。

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2014年4月26日のニュース