由伸 松井コーチに聞きたいのは「出場機会が与えられない時…」

[ 2014年2月2日 06:17 ]

松井臨時コーチ(左)、原監督(右)と談笑する高橋由

 かつては宮崎で同じ巨人のユニホームに袖を通して泥まみれになり、日本一を目指した高橋由と松井氏。38歳で球団最年長になった高橋由は12年の歳月を経ても、当時と変わらぬ自然体で出迎えた。

 「ジャージー姿とユニホームだったけれど、違和感なんて全くなかった。もともと巨人のOBなわけだし、戻ってくるのは当たり前のこと。ただ、あの“松井秀喜”ということで大きく騒がれているだけでしょ?」

 あいさつを交わしたのは、サンマリン宮崎でのアップ前。お互いの視線が合った。「“おぉ”てね。それだけだよ。本当に。あとは“まあ、また後で”って」。これだけだと素っ気なく感じるが、それは違う。むしろ逆だ。宮崎入りする直前、都内で食事をともにした。「お互いの家族の近況報告とか昔話。不思議だけど、キャンプの話はほとんどしなかった」。数日ぶりの再会。だからこそ「また後で」だった。

 松井氏は巨人時代、天才打者と呼ばれた1歳年下の高橋由を唯一ライバル視した。「同じ左打者で外野手。自分と重なることが多かった」。高橋由はフリー打撃後、原監督の計らいで松井氏が座っていた打撃ケージ裏の通称「原タワー」に呼ばれた。現監督に2人の監督候補。高橋由は「昔話だよ」と笑顔をみせた。

 今、高橋由が松井氏に聞きたいことは何か。「小さい頃からチームの中心にいた人。それが最後の方は、代打1打席や出場機会が与えられないときもあった。僕自身が数年前からそういう立場。出られなかった時、どんなことを考えていたんだろうと思う。あの松井秀喜でも試合に出られない時があったわけだから」

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2014年2月2日のニュース