しんどかった1年報われた上原「1年でも長くプレーしたい」

[ 2013年11月1日 07:30 ]

ワールドシリーズに優勝したレッドソックスで抑えを務めた上原

Wシリーズ第6戦 レッドソックス6―1カージナルス

(10月30日 ボストン)
 【上原浩治手記】優勝で、この1年が報われた。最高の気分です。メジャーに来たときは5年プレーできればいいという気持ちだった。(昨オフは)いろんな球団から話を頂いたけど、レッドソックスが自分を必要としてくれていると一番感じたから選んだ。貢献できて良かった。

 最初から抑えを目指そうとは考えていなかった。とにかく1年間投げようと。6月21日に監督室に呼ばれてクローザーに指名されたときは胃が痛くなった。抑えて当然、打たれると叩かれる。中継ぎ以降の立場は一緒なので、同じ気持ちでやってきた。

 自分は先発、中継ぎ、抑えを経験してきたから分かる。中継ぎは厳しい場面で投げて、苦しみしかない。タズ(田沢)も走者がいる場面でずっと出て、こんなにしんどいところはないと思う。

 この1年間は精神的にきつかったし、肉体的にも本当に危ない時期もあった。何とかうまいことごまかして乗り切った。

 連続無失点とかいろんな記録をつくって注目されたけど、周囲が騒いでいるだけで「だから何」という感じだった。逆に、記録をつくらないと注目されないポジションだとあらためて感じた。

 年齢は考えたところでどうにもなるものでもない。契約のときに一番感じる。年齢が高いから年俸は高くならないし、1年契約になる。それでも、もっと早くメジャーに来ていればとは思わない。巨人での10年があるから今がある。

 来年も安泰だとは思っていない。監督には球の速い人がクローザーというイメージがあると思う。それは仕方ない。自分は言われたところでやるしかない。駄目だったら、首になるわけだから。大変な舞台だけど、メジャーは凄い打者と対戦できて楽しい。一年でも長くプレーしたい。ぶれずにやっていきます。

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2013年11月1日のニュース