原巨人貧打で崖っ縁 坂本、阿部絶不調で守護神も2失点

[ 2013年11月1日 06:00 ]

<巨・楽>7回裏、先頭の阿部は右飛

日本シリーズ 巨人2-4楽天

(10月31日 東京D)
 大不振の主砲は、東京ドームの通路を足早に引き揚げた。本拠地で1勝2敗とまさかの負け越し。楽天に王手をかけられたが、巨人・阿部は表情を変えない。自らを鼓舞するように前向きに言った。

 「あした仙台に行って、(第6戦の)あさってバッチリ、切り替えるしかない」

 延長10回に守護神・西村が乱調。楽天に比べ、絶対的に優位のはずだった救援陣が崩れる形となったが、原監督は今シリーズ不振の打線を敗因に挙げた。「粘ったところは価値があるが、やっぱり勝ち越せなかったことで、こういうゲームになる」。土壇場の9回に追いついたものの、なおも1死一、二塁のサヨナラ機を逸した。楽天の10安打に対し、わずか4安打。負けるのも仕方ない。

 2勝2敗のタイに戻した前日の第4戦。3番・坂本、4番・阿部、5番・村田を軸に打線を組み替え、この日も同じクリーンアップで臨んだ。村田が7回にシリーズ2本目の左中間ソロに加え、9回にも同点の適時内野安打と気を吐いた。だが、3、4番が大ブレーキ。阿部は3打数無安打、今シリーズ21打席で1安打しか打っていない。坂本も犠打以外は、3打席連続三振。通算20打席でわずか2安打だ。1戦目に則本のフォーク、2戦目に田中のスプリットという落ちる球で崩された打撃を戻せずにいる。

 5試合でチーム打率は・153。楽天の・298とは雲泥の差だ。V9最後の年、73年以来40年ぶりの日本一連覇に後がなくなった。しかも、2日の第6戦は田中が相手となる。今シリーズ第2戦を含め、今季3戦3敗の難敵を倒さなければ逆転日本一はない。

 坂本は逆襲を誓った。「打って勝って(逆)王手をかけられるように頑張ります」。原監督は自身3度目の日本一連覇への挑戦。田中攻略に向け「しっかり考えてベストの布陣で戦いたいと思います」と決意を口にした。

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2013年11月1日のニュース