14勝お預けもダル粘った 101球中“速球”は6球

[ 2013年9月26日 06:00 ]

アストロズ戦で、自身は6回途中で無念の降板をしたが、チームが連勝して笑顔を見せるレンジャーズのダルビッシュ(左から2人目)

ア・リーグ レンジャーズ3―2アストロズ

(9月24日 アーリントン)
 耐えた。レンジャーズのダルビッシュ有投手(27)が24日(日本時間25日)、アストロズ戦に先発。5回1/3を4安打2失点、9奪三振で自身に勝敗はつかなかったが、チームは3―2で競り勝ち今月初の連勝をマークした。ワイルドカード争いで負けられない試合が続く中、本調子ではないエースが粘りの投球。2年目で初の200投球回(204回)にも到達した。

 試合終了後、ダルビッシュは真っ先にベンチを飛び出してナインを迎えた。クールな右腕には珍しい光景だった。

 「残り試合が少ないですし、とりあえず勝ったということが、試合を落とさなかったということがよかった」。ワイルドカード争い上位のレイズとインディアンスが先に勝利。重圧の中で2位イ軍との1差を死守した。

 シーズン終盤とあって疲労はピークに達している。体調を聞かれると「みんな、いろいろありますから。僕もいろいろありますし」と言葉を濁した。疲労の蓄積からか、最近は右足を少し引きずりながら歩くことも少なくない。

 この日の5回1/3、101球のうち、93マイル(約150キロ)を超えた直球はわずか6球。前回登板の19日レイズ戦の109球中11球、前々回の14日アスレチックス戦の113球中15球と比べても、球速は徐々に落ちてきている。下半身の粘りを欠き、直球、変化球ともに思い通りのフォームで投げられないことが、前回の6四球に続く、今回の4四球につながっている。

 それでも「今できることを、その場その場で全力を尽くすことだけを考えた」と球種を直球とカットボール、スライダーの3種類にほぼ絞って要所を締め、9三振を奪った。捕手のソトは「いら立ちを抑えることを学んでいるし、マウンドで成長している」と称えた。右腕が「最低限の仕事」という200投球回にも到達した。今季は残り5試合。このままいけばワイルドカード争いの行方が、レギュラーシーズン最終戦の29日(日本時間30日)エンゼルス戦までもつれ込む可能性もある。その試合に先発するのは、もちろんエースのダルビッシュだ。

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2013年9月26日のニュース