阪神 李大浩に食指…今季で2年契約満了、来季獲得へ調査

[ 2013年8月7日 07:46 ]

オリックスの李大浩

 阪神がオリックスの李大浩内野手(31)を本格調査していることが6日、分かった。8月下旬にも行われる編成会議で、大砲獲得へ向けた話し合いが行われる。オリックスが今季で契約が切れる李大浩の慰留に必死だが、その交渉経過に注目している。

 阪神が今オフの補強策の一つとして、オリックス・李大浩の本格調査を開始していることがわかった。ある球団首脳は「右で大きいのが打てる選手」と話しており、特定選手の名前を挙げることはなかったが、この条件で浮上したのが同じ関西球団の4番打者だった。

 この日も広島・前田健を攻略できずに今季16度目の完封負け。巨人とのゲーム差は7・5に広がり、7日にも優勝マジック点灯を許してしまう。その最大の原因を得点力不足と分析。特に93試合で、12球団最少の53本塁打の解消が急務となる。

 李大浩は来日2年目の今季もここまで打率・328(リーグ4位)、18本塁打(同6位)、60打点(同8位)をマーク。打撃3部門すべてで上位にランクインしており、4番打者として十分な数字を残している。

 また同首脳は、引っ張り専門ではなく広角へ打ち分ける打撃技術にも注目し、セ・リーグでも十分に対応できると判断。パの本拠地と比較しても、東京ドームや横浜スタジアム、神宮球場などセではさらに本塁打増が見込まれ、浜風で右打者有利の甲子園球場にも条件で合致する。チーム編成に目を向けても中軸を担う鳥谷、福留はいずれも左打者。今季獲得したコンラッドが不発に終わり、右打ちのパワーヒッターは、救援投手とともに補強ポイントだった。

 10日から、中村GMが新外国人調査のため渡米する。すでに球団内では三塁手のラス・キャンズラー内野手(27=パイレーツ傘下3Aインディアナポリス)を筆頭候補に複数の右の中軸打者をリストアップ。マウロ・ゴメス内野手(28=ブルージェイズ3A)、外野も守れるブロック・ピーターソン内野手(29=ジャイアンツ3A)らにも目を向け、現地で直接視察する予定になっている。

 中村GMの米国からの帰国を待ち、8月下旬には南球団社長や和田監督らを交えての編成会議が開かれ、李大浩との比較がスタートする。2年契約の2年目が今季で満了となり、オリックスが全力で慰留し、残留を基本線に交渉していると伝わるが、実績と実力は申し分なく、獲得可能な状況になるならばGOサインが出る可能性はある。一人で虎の弱点を解消できる大砲の、その動向に注目していく。

 ◆李 大浩(イ・デホ)1982年6月21日、韓国・釜山生まれの31歳。慶南高から01年に韓国ロッテに入団。06、10年に3冠王を獲得するなど、韓国球界11シーズンで打率・309、225本塁打、809打点。11年オフにFAでオリックス入り。移籍1年目の昨季は91打点でタイトルを獲得。08年北京五輪、09年、13年WBC韓国代表。1メートル94、130キロ、右投げ右打ち。

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2013年8月7日のニュース