中田単独キング24号 アブ置き去りで自己最多タイ

[ 2013年8月7日 06:00 ]

<西・日>6回無死一塁、2ランを放ちアブレイユとハイタッチをかわす中田

パ・リーグ 日本ハム13-1西武

(8月6日 西武D)
 10倍返しの主役はこの男だ。4―1の6回無死一塁。1ボール2ストライクからの139キロ直球を中田が豪快に左中間席に叩き込んだ。リーグ単独トップとなる24号2ラン。この回一挙7得点の火付け役となった。

 6年目で自身最多タイとなる一発にも「それは関係ないよ。常に上を目指してやっていきたい。それより1つのエラーがね」。直前の5回の守備で一ゴロを二塁へ悪送球。ピンチを広げ失点につながったことを反省。バットだけでは満足しない。名実ともに主軸に成長した男の姿があった。

 5連敗中だった西武ドームで21安打13得点。21安打は09年以来、実に4年ぶりだ。それでも栗山監督は「あーそうなの。おととい(4日)のやられ方があまりに心に残っているから、そんなこと考えてもいないよ」と素っ気なかった。

 4日の楽天戦(札幌ドーム)で23安打を浴び14失点。数々の記録を打ち立てられる屈辱的な大敗だった。本拠地で3連敗を喫して乗り込んだ今季鬼門の西武ドーム。この日敵地に到着すると、栗山監督は選手を集めて「もう一度ここからスタートする気持ちでやろう」と説いた。試合前「“やられたらやり返す、10倍返しだ”って言おうとしたんだけどやめたよ」と、人気ドラマ「半沢直樹」の名ゼリフを引き合いに冗談めかしたが、選手も思いは同じ。舞台は替わり、相手も替わったが、やられた分はやり返すとばかりに連打の山を築いた。

 最下位で借金は7だけに1つの勝利に浮かれてはいられない。「ああいうところをしっかりしないと」と自身のミスを猛省した中田。栗山監督も同じだ。「こういう試合をした後、あしたが大事」と勝ってかぶとの緒を締めた。

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2013年8月7日のニュース