相手びっくり!山本昌“イメチェン”本格派で3連勝

[ 2010年8月29日 06:00 ]

<横・中>6回2/3を3失点で1軍昇格後3連勝を飾った中日先発・山本昌

 【中日5―3横浜】その投球は軟投、技巧派ではなかった。本格派だ。45歳を迎えた中日・山本昌がイメージチェンジで6回2/3を3失点。今月7日の1軍昇格後、3連勝で通算208勝目を収め、チームも首位・阪神に1・5ゲーム差と迫った。

 「一生懸命投げてるんだけど、ボール球になったりしてるからね。もう少し丁寧に投げないとね」。直球主体の投球を反省した山本昌だが、元来が変化球主体でノラリクラリとかわすイメージが強い。直球を見せ球にし、シンカーを中心とした変化球の低めの出し入れが生命線だ。今季最多の117球を投げ、直球は51球。実に5割近くを占めた。これまでとのイメージにギャップが生まれ、序盤で攻略できなかった横浜の波留打撃コーチは「立ち上がりはいつも以上に直球主体で面食らった」と振り返った。
 昨季はわずか1勝止まり。変化球を多投する傾向が強く、それを狙われた結果だった。直球が走らないから、なおさら変化球に頼った。しかし、直球が走らなければ変化球は生きない。そのため投球フォームを改良。より左ひじを高く上げたことで今まで以上に腕が振れるようになった。リードした捕手・小田は言う。「昌さんは直球を速く見せようと意識的にやっているから。直球で行けるところまで行こうと。つかまり始めたら変化球で行きましたけどね」
 初回2死二塁で4番・村田から138キロ直球で空振り三振を奪った。その村田には球威が落ちた7回、2死二、三塁から136キロの直球を右前に運ばれ降板した。「最後は苦しかった。もう少し楽に行ければよかったけど」。反省のセリフの中に隠された言葉がある。それは直球への自信を取り戻したという言葉だ。

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2010年8月29日のニュース