正念場で踏ん張った!松井“最低限”の1安打

[ 2010年7月26日 06:00 ]

<エンゼルス・レンジャーズ>4回二、三塁の好機で遊飛に倒れベンチへ引き揚げる松井

 【エンゼルス6―2レンジャーズ】エンゼルスの松井秀喜外野手(36)は、24日(日本時間25日)のレンジャーズ戦で6回に4試合連続安打となる右前打を放ち、勝利に貢献。負ければ地区4連覇が大きく遠のく首位レ軍との直接対決で3連敗を阻止し、6ゲーム差に踏みとどまった。とはいえ、松井は得点圏で3度凡退し、5打数1安打と悔いの残る内容。自身もチームも正念場に置かれていることは変わらない。

【試合結果


 2試合連続1点差負けで迎えた首位レ軍との4連戦の3戦目。一矢を報いた松井は「負けられない試合ですからね、きょうとあすは。だから、とりあえず勝ててよかったんじゃないですか」と硬い表情で話した。前日は休養で敗戦を見守るしかなかったが、この日は最低限の役割は果たした。
 2点リードの6回1死一塁。右前打で一、三塁とし、3点目をおぜん立てした。「シンカー系の球が内角から真ん中に入ってきた」。先発フェルドマンは直球をカットボール気味やシンカー気味に動かす右腕。第1打席はカット系、第2打席はシンカー系に仕留められたが3度目で対応した。負ければ今季最大の8ゲーム差に広がる試合で勝利をつかんだソーシア監督も「走者を三塁に進める大きな安打」と評価した。ア・リーグ西地区の過去10年間で、後半戦での最大逆転優勝は00年アスレチックスの7ゲーム差。ひとまず限界ギリギリで踏みとどまった。
 しかし、松井自身は3度の得点機で凡退。「甘い球を打ち損じた感じで、もったいなかったですね」。第2打席はチーム初の得点機、第4打席は無死満塁だったが、いずれも生かせなかった。
 松井の今後に影響を与えそうなのが、22日にロイヤルズからトレードで獲得した両打ちのカラスポ。二塁と三塁が本職だが、ソーシア監督が「守備も打撃もいいし、いろんなところを守れる」とユーティリティー性に期待するように、前日は8回に左翼の守備に就いた。この試合も松井の次の6番を打ち、適時打と犠飛で2打点。松井にとっては結果を出さないと、出番がさらに減る可能性も出てくる。チームを押し上げるためにも、自身の存在感を見せるためにも、時間はそれほど残されていない。

 ≪後半戦の最大逆転は13ゲーム差≫00年のアスレチックスは8月11日に首位マリナーズと7ゲーム差あったが、翌12日からマ軍が8連敗して一気に差が詰まり逆転を呼んだ。3地区制となった94年以降の後半戦の最大逆転は95年のマ軍。8月2日に13ゲームの大差をエンゼルスにつけられたが、エ軍が8月12日から31日までで3勝14敗と失速。全日程終了時で同率となり、ワンゲームプレーオフの末に初のポストシーズン進出を果たした。

続きを表示

2010年7月26日のニュース