【東京六大学・開幕!】早大 斎藤“7年目”の集大成

[ 2010年4月10日 06:00 ]

春季リーグ戦を前に、主将ナンバー「10」のユニホームをもらった斎藤

 東京六大学野球の春季リーグ戦が10日に開幕する。入学以来、神宮を沸かせてきた早大の斎藤佑樹主将(4年)もいよいよ学生最後の年。斎藤とともにドラフト上位候補の大石達也投手(4年)も擁するなど、豊富な戦力の早大に昨秋優勝の明大や法大がいかに戦うか目が離せない。さらに新監督を迎えた慶大、立大、東大の戦いぶりは。今年の東京六大学は例年になく盛り上がりそうだ。

 その表情が充実ぶりを物語っていた。ラストイヤーの開幕前日。応武監督から主将の背番号「10」のユニホームを手渡された斎藤の顔は晴れやかだった。
 「凄い楽しみです。4年目というかワセダのユニホームを着て7年目。このユニホームを着る最後の年ととらえて思い切りやりたい。今年はやります!」
 早実から鳴り物入りで入学し、1年春の東大戦でいきなり開幕投手を務め初勝利。その年、春のリーグ戦を制したばかりか、チームを33年ぶりに全日本大学選手権優勝に導いた。2年時には年間10勝を達成。そして不振に終わった3年秋。07年に入学以来、どんな時もマウンドに立ち続けてきた。「神宮のマウンドに一番立ってきたという自負はあります」。この日、約50球の投球練習で最終調整を終えた現役最多の25勝右腕は、培ってきた自信を胸にきょう10日の立大戦のマウンドに向かうつもりだ。
 ここまで開幕戦は5戦5勝と絶対の勝率を誇る。今季の開幕投手も先週告げられた。「ずっと調子が良かったから早めに監督さんも決断してくれたんだと思う。それに応えられるようにしっかり投げたい」。常にレベルアップを目指し、2月下旬からの米国キャンプでは新球のカットボールに磨きをかけた。「やり残したことはないです」 開幕戦6勝となれば、山中、江川(ともに法大)に並ぶ史上最多の7勝へ王手となる。「誇りと自信を持って集大成のつもりで臨みます」。数々の記録を打ち立て、神宮を盛り上げてきた斎藤の学生最後の春が、ついに幕を開ける。

 <大石、中堅と二刀流>斎藤とともに今秋ドラフト上位候補・大石の初戦は、昨季同様に救援待機となりそうだ。今季は中堅の練習も重ね、投手との二刀流をこなす予定だが「初めてなので中堅に関しては不安があります。ある程度リーグ戦に慣れてから入れれば」と話した。練習後、通常より長めのミーティングを行った応武監督は「今年は期待も大きいし、責任も重いと感じてます」と3季ぶりのV奪回に向け気合を入れていた。

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2010年4月10日のニュース