「ツバめ組」五十嵐メジャー挑戦!!

[ 2009年10月6日 06:00 ]

メジャー挑戦を視野に入れているヤクルト・五十嵐亮太

 ヤクルトの五十嵐亮太投手(30)が今オフにフリーエージェント(FA)権を行使してのメジャー挑戦を視野に入れていることが5日、明らかになった。五十嵐は今年6月15日に海外FA権を取得。メジャー挑戦に向けて代理人をリストアップしており、シーズン終了後に決断を下す方針。日本人最速タイの158キロを引っ提げ、剛腕が夢の実現に動く。

 関係者によると、五十嵐は今オフのメジャー挑戦を視野に入れて準備に着手し、代理人候補者を既にリストアップ。候補には、ヤクルトからポスティング・システム(入札制度)でレイズ入りした岩村、マリナーズ・城島を手掛けるアラン・ニーロ氏、ヤンキース・松井秀の代理人のアーン・テレム氏の名前が挙がっているという。
 五十嵐は昨年、1軍出場登録日数(1シーズン145日)が8シーズンとなり国内FAを取得したが「海外を頭に入れている」として将来的なメジャー挑戦を見据えてFA権の行使を見送った。球団側は複数年契約を提示したが、1年契約で残留していた。昨オフには、プロ12年目で初めて米国で自主トレを実施し、メジャー選手が訪れるトレーニング施設「アスリーツ・パフォーマンス」でレッドソックスのぺドロイアと同じメニューを消化。メジャーへの思いを新たにしていた。
 今季は6月15日に海外FA権を取得。8月29日の中日戦(神宮)で節目の通算登板500試合を達成し、これまで54試合に登板して防御率3・31。06年には右ひじを手術したが、昨オフの米国自主トレ中にロサンゼルスで「ひじの権威」として知られるヨーカム医師の診察を受けてお墨付きを得た。手術前に日本人最速タイの158キロをマークした球速は現在、常時150キロ中盤を計測しており、メジャー挑戦へ右ひじ手術の影響はない。
 五十嵐は12年間在籍しているヤクルトに愛着があり、FA権を行使せずに残留、FA権を行使した上でのヤクルト残留、もしくは国内球団移籍という選択肢も考慮しているが、海外FA権を取得した今オフに長年の夢だったメジャー挑戦へ踏み切る可能性は高い。
 五十嵐はスポニチ本紙の取材に「今はチームがCS争いをしている時。試合に集中しているので、決めるのはシーズンが終わってからです」とだけ話したが、夢を実現する準備を整えていることは事実。人生の分岐点が今オフに訪れる。

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2009年10月6日のニュース