法大が8度目の日本一 終盤に猛打爆発

[ 2009年6月14日 15:31 ]

富士大を下し、14年ぶり8度目の優勝を果たし喜ぶ法大ナイン

 【全日本大学野球決勝 法大5―1富士大】全日本大学野球選手権は14日、神宮球場で決勝を行い、法大(東京六大学)が富士大(北東北大学)を5―1で下し、14年ぶり8度目の日本一に輝いた。法大は、7回までわずか1安打と富士大・守安(4年、菊華)を打ちあぐねたが、8回には1死満塁から亀谷(4年、中京大中京)の犠飛で同点に。9回には5本の長短打で4点を勝ち越して勝負を決めた。6回から登板し無失点に抑えた二神(4年、高知)の好救援も光った。

 指揮官の執念と選手の集中力が結実した。金光監督は「うーん、苦しい試合だった」と赤い目を見開く。富士大の勢いを振り払い、法大が頂点に立った。

 同点の9回無死一、二塁で5番の佐々木が1球目にバントをファウルした。指揮官が動く。代打に大八木。その初球は前進守備の意表を突くバスターだった。中堅右へ二塁打。勝ち越した。

 小技がうまい大八木の起用について、金光監督は「賭けみたいなものだった」と明かす。犠打警戒で野手が出てきたらバスター。監督の了解をもらって打席に入った大八木は「突っ込んできたんで打ったろうと思った」と破顔一笑だ。

 8回は俊足を買われた代走の中尾が三塁まで進み、浅い左飛で同点のホームを踏んだ。終盤の好機に代打、代走を相次いで送る采配に選手が応え、手詰まり状態を打破。9回の勝ち越し後は、せきを切ったようにどっと流れが来た。

 この日は救援で無得点に抑え、全試合で好投したエース二神が達成感たっぷりに言う。「自分たちの力で14年ぶりの優勝ができ、すごくうれしい」。チームは高い総合力を見せつけ、金光監督に「これから黄金時代を着々とつくれたらと、監督として楽しみにしている」と言わしめた。

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2009年6月14日のニュース