イチロー3試合連続欠場 張本氏超えピンチ

[ 2009年4月4日 06:00 ]

3日連続で練習を休んだイチロー(右)

 体調不良を訴えて静養を続けているマリナーズ・イチロー外野手(35)が2日(日本時間3日)、現地で医師による診察を受けた。検査結果は3日に判明する予定だが、すでに3試合連続でオープン戦を欠場。開幕が6日に迫る中、体調、調整面で大きなハンデとなるのは必至だ。張本勲氏(68=本紙評論家)の持つ日本記録の3085安打にあと2本としている天才打者が、思わぬアクシデントに苦しんでいる。

 アリゾナ州ピオリアでの春季キャンプ打ち上げ日。1人チームを離れているイチローはこの日、チームドクターのミッチ・ストーリー氏を伴って現地で医師の診察を受けた。血液検査などを受けたもようで、球団広報は「検査結果は3日に判明する。最新情報はその時に発表する」とした。診察後は自宅で静養し、キャンプ施設にも姿を現さないまま。これでオープン戦は3月31日から3試合連続での欠場となった。
 「まだ疲れの症状があるのだろう。医師に診てもらい、異常がないことを確認すればいい」とワカマツ監督。3日からのラスベガス遠征には予定通り参加するというが、いまだ疲労が抜け切らないという事実は首脳陣にとっても不安が残る。そのための検査だったが、開幕が6日に迫っているだけに体調、そして調整面で楽観視できる事態ではなくなってきた。
 体調管理には定評のあった“鉄人”のよもやのダウン。それだけWBCでの戦いが過酷だったともいえるが、「疲れはその日のうちに取る」が身上だった天才打者にとって今回の事態はシーズン開幕へ向けた大きなハンデとなる。
 イチローは3月30日のブルワーズ戦の際、体調不良を訴えて途中交代。その後3日間、試合はおろかチームの全体練習にも参加していない。開幕までの実戦はラスベガスでの2試合だけ。ワカマツ監督は「両方ともプレーすることになるのではないか」としているが、それも当日の体調次第といえる。筋力や体力、実戦感覚…。イチローといえども克服するのは容易ではない。
 張本勲氏が持つ3085安打の日本記録まであと「2」。早ければ開幕戦での一気の更新も期待されたが、逆に出遅れの危機すら迎えてしまった。

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2009年4月4日のニュース