オガラミ神話“崩壊”…巨人“壊幕”発進

[ 2009年4月4日 06:00 ]

<巨・広>ベンチで戦況を見守る巨人・原辰徳監督

 【巨人3-6広島】野球が持つ流れの怖さを痛感した開幕戦だった。巨人は、昨年は17戦無敗だった小笠原、ラミレスのアベック弾が飛び出したながら、先発・グライシンガーの乱調で逆転負け。原監督は「(逆転を許した4回は)重要なイニングだったが、それ(リード)を守り切れなかったということでしょう」と冷静に敗因を語った。

 3回までは理想的な展開だった。昨季1勝3敗、チーム打率・229だった天敵・ルイスから小笠原が逆転2ラン。原監督とともに世界連覇を果たしたWBC帰りの“侍”が145キロの外角直球を左中間席に運んだ。続くラミレスも内角シュートを詰まりながら左中間席へ。アベック弾の“不敗神話”を分かっているファンは勝利を確信したに違いない。だが直後の4回にグライシンガーが炎上。試合の流れを手放した。リズムを欠いた打線は、4回以降はわずか3安打に抑えられた。
 昨季は球団ワーストの開幕5連覇を喫したが、最大13ゲーム差から逆転リーグ連覇。夏場以降の快進撃の原動力になったのは小笠原、ラミレスの3、4番コンビだった。アベック弾を記録した試合は日本シリーズまでの計17試合で全勝。それが09年の初陣であっさりと記録が止まってしまった。小笠原とラミレスは「記録はいつか止まるもの。また一から始めればいい」と同じ言葉を使って気持ちを切り替えた。
 3年ぶりの本拠地開幕で昨年同様に黒星スタートとなったが、4回途中から中継ぎ陣は無失点リレーを披露。原監督も「(中継ぎ陣は)それぞれがいいスタートを切ったと思う」と収穫を口にした。まだ144分の1。リーグ3連覇に向けた戦いは始まったばかりだ。

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2009年4月4日のニュース