「たまたま」?坂口、圧巻の1回2本塁打

[ 2008年8月13日 19:02 ]

<駒大岩見沢―智弁和歌山> 8回表、逆転3ランを放ち笑顔で塁を回る智弁和歌山・坂口

新記録だ!智弁和歌山・坂口 1回2発

音で分かった…駒大岩見沢エース、特大アーチで動揺

 【智弁和歌山15-3駒大岩見沢】まさに圧巻の2発だった。智弁和歌山の4番・坂口が、90回を数える大会で史上初の1イニング個人最多2本塁打。「たまたまです」と本人は謙遜するが、満員の4万6000人で埋まったスタンドのざわめきはしばらく収まらなかった。
 2―3の8回無死一、二塁。駒大岩見沢の左腕板木にそれまでは3打席無安打。ネクストバッターズサークルで顔を両手で覆い集中を高めて打席に入った1球目。「ストライクがきたので素直にバットを出した」と、甘い直球を振り抜いた打球は中堅左へ。打った瞬間に左手を突き上げたほど会心の当たりは、逆転の3ランだった。
 6回に逆転され重苦しい雰囲気の中、高嶋監督が「チームを生き返らせた」と絶賛する一発で打線が爆発し、3番・勝谷も3点本塁打。そして回ってきた2度目の打席では、代わったばかりの小川の変化球を左翼席へ。打者15人で11点を奪うこの回の猛攻を引っ張った。
 「仲間と1試合でも多く野球ができればホームランは関係ない」と話す主砲に、高島監督は「精神的に頼もしくなってきた」と目を細める。甲子園での本塁打は昨夏に仙台育英・佐藤(現ヤクルト)から放って以来。この日の連発で一気に今大会の主役に躍り出た。

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2008年8月13日のニュース