ガッツ&ラミ弾!G 虎のしっぽ見えた!

[ 2008年8月13日 06:00 ]

<巨・神>7回、3ランを放ったラミレスはナインとハイタッチ

 【巨人7-0阪神】巨人がじわり、首位・阪神に近づいた。12日、初回に小笠原道大内野手(34)が先制2ラン。“ガッツ弾”で勢いに乗った打線は7回にもラミレスの3ランなどで5点を挙げて試合を決めた。投げてはグライシンガーから3投手による完封リレー。今季初の5連敗となった阪神とのゲーム差はまだ7。それでも、あきらめない。巨大戦力が阪神に忍び寄る。

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 打つと決めていた。だから自然に反応できた。初球。外角低めに逃げるシュートに小笠原は身をかがめた。精いっぱい腕を伸ばした。「振り返ると何も考えてなかった。でもうまく打てたと思う」。極限まで高めた集中力。打球は阪神ファンで埋まる左翼席に消えた。絶対に落とせない正念場で侍のバットが輝いた。

 初回1死一塁。22号2ランで試合の主導権をたぐり寄せた。これで5月11日以降、小笠原が一発を放った試合は13戦全勝。一発を放つ約1時間前、アップ開始直前に東京ドームの照明が突然の停電に見舞われたが、集中力はキープした。グライシンガー、木村拓とのお立ち台を終え「ベンチ裏にいたら、いきなりテレビが切れてビックリしたけど試合が始まれば集中できた」と胸を張った。

 7回は木村拓の2点打の直後、なお2死二塁で小笠原は捕手への内野安打。昨年オフに手術した左ひざは万全ではないが、一塁への全力疾走で続くラミレスの31号3ランを呼び込んだ。そのラミレスは母国・ベネズエラから来日中の2人の息子とエリザベス夫人が観戦した試合で大勢を決める一撃。これで小笠原とのアベック弾は8戦全勝。今季の目標本塁打数を30本から40本に“上方修正”している主砲は「2人の息子が一緒にいるときに打ててよかった」と笑顔で語った。

 節目の100試合目、首位・阪神との2連戦の第1ラウンドで快勝。7月9日に13ゲームあった差は7まで縮めた。「5ゲーム差になるまでゲーム差を意識しない」と話していた原監督も「それぞれいい役割ができた」と手応え十分。13日の第2戦も勝てば、虎の足元もぐらつくはずだ。

 ≪グライ6連勝12勝目≫グライシンガーが6連勝でハーラートップの12勝目を挙げた。持ち前の制球が定まらず、4四球を与えながらも「唯一良かった」というチェンジアップを駆使し要所を締めた。7回2死一、二塁から2番手で登板した山口は、金本を遊ゴロに打ち取りピンチを脱出。その裏の攻撃では今季3度目の打席で犠打を成功させた左腕は「本物の投手の球を(打席で)見たことがなかったからビックリした」と話し、周囲を笑わせた。

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2008年8月13日のニュース