松井稼4の4!連敗5で止めた

[ 2008年6月5日 06:00 ]

パイレーツ戦の6回、遊撃内野安打で出塁後、後続の二塁打で三塁を回るアストロズ・松井稼(右)。この試合2度目の生還

 【アストロズ2-0パイレーツ 】アストロズの松井稼頭央内野手(32)が3日(日本時間4日)のパイレーツ戦で4打数4安打の大暴れで勝利に貢献。チームの連敗を5で止めた。初回、6回と安打で出塁して攻撃の起点になり、この試合の全2得点を1人でマークした。昨季まで苦手にしていた左投手から3安打し、5連敗中わずか6得点だった貧打線にカツを入れた。

 調子が上がらない打線の中で、松井稼の存在感が際立っていた。初回、左腕のデュマトレからファウルで粘り13球目を中前打。しぶとくチャンスメークしてバークマンの適時二塁打で先制のホームを駆け抜けると、6回にも遊撃内野安打で出塁し、続くテハダの二塁打で一塁から一気に生還。全2得点をマークし「ボールも見極められて出塁できた。きょうは勝てたのが一番」と連敗脱出に笑顔を見せた。

 松井稼の4安打は昨年8月29日のジャイアンツ戦以来、3度目。チームは最近5試合で2ケタ安打が1度もなく、計6得点と貧打にあえいでいただけに、救世主と呼べる活躍だった。元気な2番打者に乗せられて、打線も6試合ぶりの2ケタ10安打。クーパー監督も「混乱が続いていたが、もう大丈夫だろう。もともと得点力は高い」と安どの表情を浮かべた。

 意地もあった。この日の4安打中3安打は左投手から。西武時代の2年目に両打ち転向する前は右打者で「もともと右(打席)は悪くない」と自信を持っていたが、昨年までのメジャー4年間では対右投手の打率・275に対して対左は打率・263と相性が悪く、昨年のロッキーズでも左腕の時は先発を外されることが多かった。今季はシーズン・278ながら左腕は打率・366と克服。成長の跡を見せつけている。

 この日発表された球宴ファン投票第2回中間結果では前回の2位から3位へ後退。ファン投票での選出は難しいが、バットは鋭さを増している。

 5月27日に1・5ゲーム差に迫っていた首位カブスには7差に引き離された。ここが正念場だ。パ軍3連戦の残り2試合はともに左腕との対戦。松井稼のバットが巻き返しのカギを握っている。

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2008年6月5日のニュース