ノリ“風に乗って”掛布に並んだ！

　【中日４―１ロッテ】中日・中村紀の得意の右方向への打球が、千葉マリンスタジアムの追い風にも乗って伸びた。３回、１点を先制して、なおも２死一、二塁。１４試合ぶりとなる１０号３ランで勝利を引き寄せ「ちょっとこすったが“風に乗ってくれ”と願いながら走っていた」と笑みがこぼれた。

　「最近ずっと流れが悪かったので、流れを変えるいい意味でもいい本塁打だった」と自画自賛する一発。チームは交流戦で低迷し、森野や谷繁の離脱もあり、チーム打率は１２球団最低。対戦の少ないパ・リーグの投手に対して消極的な姿勢が目立っていた。
　中村紀は唐川に対し「初対戦のピッチャーだから追い込まれると駄目」と１ボールの後の直球を、思い切り良くスイング。３勝負けなしだった１８歳ルーキーに初めて黒星をつけた。
　史上２２人目の通算３５０本塁打まであと１本に迫り「（３４９本の）掛布さんと並んだで」と口調も軽やかだ。昨季から中村紀に本塁打が出た試合は１３試合連続勝利中。「続けていきます」。節目の１本も、もちろんチームの勝利で飾るつもりだ。