小平 国内最高で2冠達成!

[ 2009年10月25日 06:00 ]

女子1000メートルの表彰台で笑顔の(左から)2位の岡崎朋美、優勝した小平奈緒、3位の田畑真紀

 スピードスケート全日本距離別選手権第2日は24日、長野市エムウエーブで行われ、女子1000メートルで、今季急成長を遂げている小平奈緒(23=相沢病院)が1分16秒79の国内最高で3年ぶり2度目の優勝を飾り、前日の500メートルに続く2冠を達成した。従来の国内最高は00年12月に三宮恵利子が同じエムウエーブで出した1分16秒81で、9年ぶりの更新となった。男子1000メートルは杉森輝大(27=吉羽木材)が、1分10秒32で初優勝した。

 同じ優勝でも前日の500メートルより喜びは大きかった。9年ぶりに国内最高記録を塗り替えた小平は「国内最高まで出るとは思わなかった。きのうは2本目で滑りが崩れたけど、修正がうまくできた」と笑顔を見せた。

 フリージンガー(ドイツ)のリンク記録1分15秒37には1秒以上及ばないが、指導する結城コーチは今回の記録を「世界で4、5番手」と見る。昨季は左足首を負傷して後半戦の日本代表から外れるなど、これまで国際舞台での実績は乏しい。だが、さらに記録を伸ばせば、バンクーバー五輪でのメダルも期待できる。

 社会人となった今季は夏場の厳しい筋トレで体重は2キロ増加。「ラスト1周で技術ではどうしようもなくなった時にパワーが生きる」と後半の粘りにつながっている。25日は1500メートルに出場。史上初の短・中距離3冠は手の届くところにある。

 ≪ベテラン2人は明暗≫ともに5大会連続五輪出場を目指す2人は明暗を分けた。前日の500メートルに続いて1000メートルも2位となった岡崎は「いつもこの大会はあまり良くないけど、今年は気持ちよく滑れた」と満足げだ。対照的に、500メートルで11位に沈んだ清水は1000メートルも15位。W杯前半戦の代表入りを逃し、12月末の五輪代表最終選考会までは国内を転戦することになったが「崖っ縁じゃなくて、崖から落ちた状況。気持ちをリセットして立て直したい」と必死に前を向いた。

 ≪男子は杉森が初V≫男子1000メートルは、1500メートルを本職とする杉森が長島ら短距離勢を抑えて初優勝した。後半で持ち味の粘りを発揮し「思ったより体が動いて、楽に行けた」と納得の表情だ。昨季から夏場は米国代表チームとソルトレークシティーなどで練習。「まだ世界との体力差があるので、今年は持久系の練習を多く取り入れた。今の時点で、昨年1年分滑り込んだ。昨季よりうまくいっている」とスタミナ強化の手応えをつかんでいた。

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2009年10月25日のニュース