菊地と蟹江が初優勝、山本センセイは初戦で惜敗

[ 2009年10月25日 16:36 ]

 アーチェリーの全日本選手権最終日は25日、静岡県掛川市のつま恋多目的広場で決勝トーナメントを行い、男子は9月の世界選手権団体銅メダリストで23歳の菊地栄樹(デオデオ)が決勝で岩本雅英(近大)に102―94で勝利し、女子は世界選手権団体で銀メダルを獲得した蟹江美貴(近大)が決勝で斉藤彩香(日体大)に93―90で競り勝ち、ともに初優勝した。

 男子でアテネ五輪銀メダリストの山本博(日体女短大教)は、3位となった末武寛基(近大)に1回戦で106―107の接戦の末に敗れた。

 決勝で8点差をつけて相手を寄せ付けなかった菊地は、日本一について「ずっと目標にしてきた。優勝をものにできてうれしい」とはにかんだ。風が弱まったかと思うと強く吹く難しい状況で、182センチ、79キロの体格から安定して矢を放ち続けた。
 国体との2冠だが、その前の世界選手権個人では11位といまひとつの成績だった。世界の舞台での活躍を期する。11月のアジア選手権の目標を「個人でベスト4、団体では金メダル」とした。

 ≪山本 風を読み切れず≫31日に47歳になる山本は、敗れた1回戦について「右からの風が強かった。外れてもいいと強気に攻めたけど、見合った風が吹かなかった」と悔やんだ。
 4月に日体大アーチェリー部の部長に就任し、自身の年齢の半分にも満たない後輩の選手を指導する。「レベルの高い生徒が多く一緒に練習していても楽しい」と刺激を受ける。若手の育成にも熱心なベテランは「風が吹いてもハイスコアを出せるような強靱な体にしなくては」と、まだまだ意欲的だった。

 ▼蟹江美貴の話 優勝できて、ただただうれしい。世界選手権が終わってから調子が良くなかったけど、この大会中に復調のきっかけをつかめて感覚が良くなった。ロンドン五輪が目標、ベスト4まで勝ち残りたい。

続きを表示

2009年10月25日のニュース