美姫 完成度を追求し、五輪へ好スタート!

[ 2009年10月25日 14:50 ]

女子フリーの演技を終え、声援に応える安藤美姫

安藤美姫が今季初戦で逆転V、真央ちゃんは…

 【ロシア杯】2007年の世界選手権で女王に輝いている安藤も、GPは出場16試合で2勝目。3シーズンぶりの優勝だ。だが、経験を積んだ21歳は「ファイナルに出場できるかどうかも関係しているので、うれしいというよりほっとした」と、手放しで喜ぶようなことはなかった。
 シーズン初戦は背伸びせず、完成度を追求した。古代エジプトの女王、クレオパトラを表現したフリーは2連続3回転を回避して3回転―2回転にするなどジャンプの難度を下げて臨み、「ジャンプにはこだわらず、他の要素でレベル(評価)を取ることが一番の目標だった」と明かした。
 2回転半の後ろにつけた3回転ジャンプで転倒し、滑りのスピードも欠いた。「優勝してよかったけど、滑りには納得していない。いい意味で課題も見つけられたので次へのステップにしたい」と、足元をしっかり見つめる。
 周囲の注目や期待が重圧となり、15位に終わった前回トリノ冬季五輪の経験が、今の安藤を支えている。「(トリノから)4年たっているので自分も成長しないと」。3月の世界選手権で日本勢最高の3位となって復調をアピールし、再び訪れた五輪シーズンは幸先のいいスタートを切った。客観的で冷静な言葉の端々に、精神的な安定がうかがえた。(共同)

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2009年10月25日のニュース