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朴主永恩返しPK弾!韓国が自国開催以外で初16強

[ 2010年6月24日 06:00 ]

<ナイジェリア・韓国>後半、勝ち越しゴールを決めサポーターの声援に応える韓国の朴主永

 【W杯1次リーグB組 韓国2―2ナイジェリア】

 韓国がはね返されてきた“1次リーグの壁”を破ったのは、背番号10のW杯初ゴールだった。1-1で迎えた後半4分にFKを任されたのはFW朴主永=パク・チュヨン=(24=モナコ)。ゴール左45度、約25メートルの距離からファーを狙ったシュートは、ワンバウンドしてナイジェリアGKエニェアマの左手をかすめて右サイドネットに突き刺さった。「自分の目では見えなかったが、ネットが揺れて気づいた」。敬けんなクリスチャンはピッチにひざまずいて神に感謝をささげた。
 後半24分に追いつかれて2-2で引き分けたが、勝ち点4でB組2位となり、02年日韓大会以来2大会ぶりの決勝トーナメント(T)進出が決定。自国開催以外では7度目の挑戦で初の1次リーグ突破を引き寄せた“千金弾”は、リベンジに懸ける思いから生まれた。「失敗は試合で取り返そうと準備していた」と朴主永。1-4で大敗した17日のアルゼンチン戦。前半17分の相手FKが朴の足に当たってオウンゴールとなって先制を許し、大量失点につながった。しかも、第2戦までチーム最多計8本のシュートを放ちながら無得点。「自分のミスを、他の選手がばん回しようと努力してくれた」と支えてくれたチームメートへの恩返し弾でもあった。
 開幕1週間前の今月4日の練習中に左ひじを脱臼。サポーターを巻きながらプレーしているが、5月24日の日本戦以来のゴールで完全復活を印象づけた。08年からプレーするフランスの名門モナコでの背番号は10。FW朴智星(マンチェスターU)ら欧州組6人を擁し、史上最強の呼び声高い代表でも10番を与えられ、韓国では“天才”と評される。決勝T1回戦の相手はA組1位のウルグアイ。過去4戦4敗と分が悪いが、目覚めたエースストライカーが2戦連発で“番狂わせ”に導く。
 ◆朴主永(パク・チュヨン)1985年7月10日、韓国・大邱生まれの24歳。高校時代の02年にブラジルのジーコサッカーセンターに留学。高麗大在学中の05年にFCソウルに加入し、1年目に12得点を挙げて新人王とベストイレブンを獲得。08年モナコ(フランス)へ移籍。代表デビューは05年で国際Aマッチ通算44試合15得点。1メートル83、76キロ。

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2010年6月24日のニュース