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メッシ最年少キャプテンで全勝突破導いた

[ 2010年6月24日 06:00 ]

<ギリシャ・アルゼンチン>最年少主将として果敢にシュートを放つメッシ

 アルゼンチンは22日、ギリシャを2―0で下して1次リーグB組を1位で突破した。FWリオネル・メッシ(23=バルセロナ)は同国のW杯史上最年少でゲームキャプテンを務め、ダメ押し点に絡むなど3連勝に貢献。またFWマルティン・パレルモ(36=ボカ・ジュニアーズ)は同国のW杯史上最年長ゴールを決めた。アルゼンチンは27日の決勝トーナメント1回戦でA組2位のメキシコと対戦。B組2位にはナイジェリアと引き分けた韓国が入り、26日にA組1位ウルグアイと対戦することが決まった。

 決定的な2点目はメッシが呼び込んだ。後半44分にワンツーも交えたドリブルから左足で弾丸シュート。GKがはじいたところをパレルモが冷静に決め、アルゼンチンが1次リーグを突破した。
 「守ってばかりのギリシャ相手でタフな試合だったけど、試合を制してまた勝利を挙げられた」
 振り返ったメッシの左腕でキャプテンマークが輝いた。1次リーグ突破が決定的だった状況で、17日の韓国戦から先発7人を入れ替えた。MFマスケラーノ主将も温存。マラドーナ監督が代表を背負う存在と期待して指名した代役がメッシだった。24日に23歳の誕生日を迎える背番号10にとってW杯ではアルゼンチン史上最年少の大役。「とても素晴らしい体験。仲間のサポートに感謝している」。徹底マークに遭いながらスキを突いては鋭い突破を繰り返した。後半41分には左ポスト直撃のシュートを放つなど抜群の存在感で勝利を演出。主将の責任を果たし、マン・オブ・ザ・マッチにも選ばれた。
 負担軽減へ首脳陣はエース温存も検討したが、全試合フル出場を目指すのがメッシ流。頭の中はサッカーが好きでたまらなかった少年時代と変わらない。「サッカーをするため生きている。たとえプロになれなくて、報酬をもらえなくてもプレーを続けている」。温存回避で先発を告げた指揮官はその瞬間を「メッシはスーパーハッピーだった」と振り返る。誰よりもサッカー好きの10番がチームを16強に導いた。
 試合が行われた6月22日は86年メキシコ大会準々決勝で現役時代のマラドーナ監督が“神の手”“5人抜き”でイングランドを下した記念の日。同じ日にメッシが最年少主将として新たな歴史を刻んだ。3試合でいずれも今大会最多のシュート20本、枠内シュート11本を放ちながら無得点のメッシだが「時間の問題」と意に介さない。その輝きから判断する限り、確かに“時間の問題”だ。

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2010年6月24日のニュース