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【中村敬斗インタビュー(3)】ギラギラよりキラキラ…心に留める信念

[ 2023年12月24日 04:00 ]

ランスのノートルダム大聖堂前にて(C)Keito-ism
Photo By 提供写真

 (2)から続く

 リーグのレベルが上がり、注目度も高まった。

 「プレー強度の部分はオーストリアリーグで高くなった。リーグ・アンは縦に早いように感じますね。あとはテクニックというかボールをこねるとガッツリやられます。だからしっかりボールに詰めていく、クロスに入っていく、ゴール前に入っていく意識は強くなった」その中で日本代表では釜本邦茂以来58年ぶりの国際Aマッチ出場4試合4得点。得点力のあるウインガーとして大きな飛躍を遂げても「僕は、まだ日本代表では当落線上の選手」と地に足を付けている。

 10月13日の親善試合カナダ戦で左足首を痛めて離脱。今月2日のストラスブール戦で復帰を果たしたが「痛みというか怖さがあった。正直言えば、もう1週間復帰を伸ばしたいと思っていた」。その恐怖心を克服したのは、日本代表として戦いに参加したいという純粋な気持ちだった。

 心に留めるのは「ギラギラではなく、キラキラする」こと。これもSランス移籍直後の重要な1戦を前に話した森下氏からの何気ない言葉だったがスッと胸に落ちた。「外部の影響を受けず、とにかく無我夢中でやるということです。毎日を楽しんでやる。そうすることで僕の力が発揮できると分かった」。なかなか快方に向かわなかったリハビリ期間も「仁志さんから“自分の体は労ってやらないといけないぞ”と言われました。なんで治らないんだろうと考えるのではなく“しっかり良くなって一緒に頑張ろう。俺のために頑張ってくれてありがとう”考えるようにしました」と常にポジティブなマインドを持つように心掛けた。

 「まずは元旦のタイ代表戦に向けてコンディションを整えたい。多くの方が見てくださると思うし、楽しみですよね。自分のやるべきことをやって勝利に貢献して、それがアジア杯のメンバー入りにつながれば良い。そしてSランスでは個人的な数字をもう少し残して、チームが欧州カップ戦に出場できるように頑張るだけです」

 より輝く24年の第一歩を踏み出すために、目の前のタイ代表戦だけに集中する。(終わり)

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