セガサミー「シン・古屋敷」で決勝T進出王手!156キロ剛腕が上から横から変幻自在

[ 2024年3月11日 05:00 ]

第78回JABA東京スポニチ大会   セガサミー4-0日本製鉄鹿島 ( 2024年3月10日    神宮 )

<日本製鉄鹿島・セガサミー>力投するセガサミーの先発・古屋敷(撮影・木村 揚輔)
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 予選リーグ6試合が行われた。セガサミーは今秋ドラフト候補で最速156キロを誇る古屋敷匠真投手(24)が先発し、日本製鉄鹿島を相手に6回1/3を3安打無失点の好投。2連勝で決勝トーナメント進出に王手をかけた。 日程・結果

 直球、直球、また直球――。力で押し続けたかつての姿はない。序盤からカットボール、ツーシームでコーナーを突く「シン・古屋敷」でゼロを並べると、さらなる驚きは4回2死。突如サイドスローからスライダーを投じて三ゴロに仕留めた。最速156キロを誇る剛腕が変幻自在のスタイルに変身した。

 「調子が良くない中でうまく投げられた。最後まで投げたいと思っていたのでちょっと悔しいなとも思う」

 この日最速149キロの直球に多彩な変化球を織り交ぜ、6回1/3を3安打無失点に封じた。開幕2連勝。神宮に訪れたファン、何より相手打線を驚かせたスタイルチェンジだった。

 きっかけは昨年7月、三菱自動車岡崎に逆転負けした都市対抗1回戦。救援で1回1/3を4失点で負け投手となった。「球速が出ても打たれた。真っすぐだけじゃダメで何かを変えないといけない」と改心。そこからは「目線をズラす」ことに主眼を置き、「ただ遊ぼう」と横手投げも交ぜることにした。

 東京六大学野球リーグの法大時代は右腕・三浦銀二(現DeNA)、左腕・山下(現ヤクルト)とともに「150キロトリオ」を形成した。リーグ戦の13試合は全て救援で、セガサミーでも救援が主。先発経験が少なく、この日は3度も足がつり「次、投げられないともったいない」と大事を取って降板した。

 チームはきょう11日の日本新薬戦に勝利すれば決勝トーナメント進出が決定。「準決勝か決勝で先発だと思う。次こそ完投できるように頑張ります」。優勝経験のないセガサミー。入社3年目の右腕が新たな歴史をつくる。(柳内 遼平)

 ◇古屋敷 匠真(ふるやしき・たくま)2000年(平12)1月1日生まれ、青森県東北町出身の24歳。小3から野球を始め、東北中では軟式野球部に所属。八戸工大一(青森)では甲子園出場なし。法大では3年春に公式戦デビューし、通算13試合で0勝0敗、防御率4.42。50メートル走6秒3。遠投120メートル。1メートル78、90キロ。右投げ左打ち。

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