阪神・岡田監督 OP戦12球団得点ランキング1位にご満悦 「ちゃんと数字が表している」

[ 2023年3月27日 07:00 ]

オープン戦   阪神2―5オリックス ( 2023年3月26日    京セラD )

<オ・神>4回、森下の内野ゴロで生還する中野を迎える岡田監督(右)(撮影・後藤 正志)
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 阪神は26日、オリックス戦に2―5で敗れ、オープン戦最終戦を勝利で飾れなかった。8勝9敗の8位ながら、総得点(72)も1試合平均得点(4・2)も12球団トップ。本塁打もセ・リーグ最多13本を放つなど打力が光り、岡田彰布監督(65)は「めちゃくちゃ点を取ってるってことちゃう?」とご満悦。12球団No・1の得点能力を誇る打線を引き連れ、31日のDeNA戦(京セラドーム)で始まる23年シーズンで、18年ぶりの“アレ(優勝)”を目指す。

 寂しい内容の敗戦でオープン戦の最終戦を終えた。シーズンを想定した本番仕様の打順で臨み、暴投と内野ゴロの間の2点のみにとどまった。送りバントのミスが2度もあった。後味が悪い締めくくりながら、岡田監督の視点は違った。報道陣を諭すように、自らこう切り出した。

 「ええピッチャーにかかったらそんなに打てへん。しかし、12球団で一番得点を挙げているんやで。ということは、めちゃくちゃ点を取ってるっていうことちゃう?そうやろ?12球団得点ランキング1位やで」

 数字が全てを物語っているはずだと、その顔には書いてあった。チームが17試合で挙げた72得点は、12球団でトップの数字。13年以来、10年ぶりに1位に輝いた。1試合平均4・2点も堂々のNo・1。オープン戦とはいえ、8勝9敗の8位の順位はうれしい結果ではないものの、シーズンへの明るい材料を、しっかり残したのだ。

 得点の原動力となったのが、本塁打数。13本は12球団3位、セ・リーグでは1位に輝く。予想以上の成果に、自然と声がはずんだ。

 「打線がつながらんでも点を取ってるっていうことや。こんなにホームランが出るチームじゃないやんか。数字を見たら分かるやんか。ちゃんと数字が表しているわけから」

 ルーキー森下がチーム最多の3本塁打。大山、佐藤輝が2本塁打で続き、開幕は2軍スタートとなる井上も2発を放った。主力、伏兵を含めて幅広い層がアーチを描いた。今季の猛虎打線は、長打が期待できる陣容なのだ。

 特に森下の存在感が目立った。毎日のように初めての投手と対戦しながら、打撃の各部門で好成績を残した。指揮官は非凡な対応力を高く評価。その上で、相手バッテリーの攻め方が変わるシーズン後も乗り越えられると見込む。

 「対戦するピッチャーの球種、スピードにしても、ミーティングで徐々に頭に入れて対応していったらええんちゃうかな」

 岡田野球とは「守りの野球」だ。チーム方針が変わることはないものの、活発な打線は大きな収穫。早くも“アレ”への期待は膨らむばかりだ。「12球団No・1の得点力」といううれしい誤算をひっさげ、猛虎が23年シーズンへ臨む。(倉世古 洋平)

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2023年3月27日のニュース