中継ぎ再転向の阪神・岩貞が独白「僕らはコマなので、ピースにはまるよう努力するだけ」優勝へ覚悟決めた

[ 2023年3月14日 06:30 ]

阪神・岩貞
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 先発再転向からチーム事情で中継ぎに配置転換された阪神の岩貞祐太投手(31)が13日、チームの「コマ」となって優勝に貢献する決意を明かした。シーズン中に再び先発起用される可能性もある中、目の前の1試合に集中し腕を振る覚悟だ。

 “都合の良い男”でもいい。チームが頂点に立つためなら、岩貞はどのポジションでも力の限り腕を振る。

 「(中継ぎへの配置転換は)戦力としての打診だったので。開幕はリリーフでいくと。僕らはコマなので、そのピースにはまるように努力するだけです」

 手薄な先発左腕の状況を受け、昨年11月から再転向の準備を進めてきた。2月も精力的に投げ込みを行い、2度の実戦登板を終えてキャンプを打ち上げ。だが、9日の試合前練習中に岡田監督から直接、中継ぎへの配置転換を告げられた。

 侍ジャパンに選出されている湯浅が不在で、新助っ人のビーズリーも故障で離脱。手薄なリリーフ陣に厚みを加えるべく、昨季53試合に登板した左腕に声がかかった。チーム事情とはいえ、オフから先発を見据えて積み上げてきたもの、新たに取り組んだことも当然ある。それでも、10年目を迎えた31歳に「不服」の2文字はない。

 「誰もができる役割じゃないですし心技体すべてが整ってないとできないと思う。そこは意気に感じて」

 とはいえ、難しい調整を強いられることは容易に想像がつく。先発と違い一球の重みは変わる。「“ぬるい球”が試合で出ないように一球、一球配球の意図をくみながら集中力を高めていく」と開幕をにらむ。

 シーズン中に再び先発調整の指令を受ける可能性も本人の頭にはあるが、見据えるのは“次の一試合”のみ。「(先発再転向など)そういうのを考えるのはやめて一試合、一試合全力で入るのを心がけて。言われたポジションで腕を振るだけなんで」。頂点へたどり着くために覚悟を決めた。(遠藤 礼)

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2023年3月14日のニュース