阪神来春キャンプに赤星氏&鳥谷氏 岡田監督が招へい「アレ」を知る虎戦士に心得伝授お願い

[ 2022年11月12日 05:15 ]

05年、リーグ優勝を果たし、岡田監督(右)を胴上げする鳥谷
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 高知・安芸で秋季キャンプ中の阪神・岡田彰布監督(64)が11日、来春キャンプにともにOBの赤星憲広氏(46=本紙評論家)と鳥谷敬氏(41=野球評論家)を臨時コーチとして招へいする構想を明かした。すでに打診し、日程を調整中。指揮官としてリーグ制覇に導いた2005年のV戦士を招くことで技術はもちろん、優勝を意味する「アレ」の心構えを注入してもらうプランだ。

 まだ秋季キャンプ中の岡田監督だが、すでに来春キャンプへの布石も打っていた。OBの赤星氏と鳥谷氏を臨時コーチとして招へいする計画を立て、話を進めていた。

 「赤星も鳥谷も来るよ。(2月の)真ん中くらいで、紅白戦をするからな。それまでにな。うまいこと日にちを合わせてな」

 ともに04~08年の第1次政権の主力で、05年のリーグ制覇にも貢献した名選手だ。星野政権時の03年にも優勝に貢献した盗塁王5度の赤星氏には特に走塁と外野守備、通算2099安打の鳥谷氏には打撃と内野守備の指導に期待がかかる。特に昨春キャンプで新庄監督に乞われ、日本ハムで特別レッスンをした赤星氏には「日本ハムへ行くんやったら、こっちに来いやって」と冗談を交えつつラブコールを送った。

 「練習の過程の中で来てくれた方がな」

 日程は調整中で、実現すれば2月上旬に両者を沖縄に招へいする予定だ。2月11、12日に1、2軍を合体した12イニング制の紅白戦を行い、それ以降は実戦モードに突入するため、技術の強化期間となるキャンプ序盤が最適だと考えている。

 また、2軍キャンプも来年から1軍と同じ沖縄県で開催。状況が整えば「近いからな、2軍の方も」と、1軍の宜野座と2軍のうるま市の両方での特別指導も視野に入れた。

 前回の監督時代も、スペシャルゲストを招いた実績がある。04年は「牛若丸」吉田義男氏、05年は「怪童」中西太氏、08年は「フォークの神様」杉下茂氏に臨時コーチを依頼した。今回、球団史に名を刻む赤星氏、鳥谷氏に白羽の矢を立てたのは、技術面のコーチングはもちろんのこと、ビールかけを経験している点にある。「そら違うよ」。勝利の味を知る両雄がもたらす有形無形の効果は、計り知れない。優勝の2文字を指す「アレ」の心得伝授を、指揮官は最も望んでいる。(倉世古 洋平)

 ◇赤星 憲広(あかほし・のりひろ)1976年(昭51)4月10日生まれ、愛知県出身の46歳。大府、亜大、JR東日本を経て00年ドラフト4位で阪神入団。俊足好守の外野手として、新人王に輝いた01年から5年連続盗塁王。ベストナイン2度、ゴールデングラブ賞を6度受賞し09年引退。通算1127試合で打率.295、3本塁打、215打点。381盗塁は阪神の球団最多記録。右投げ左打ち。

 ◇鳥谷 敬(とりたに・たかし)1981年(昭56)6月26日生まれ、東京都出身の41歳。埼玉・聖望学園、早大を経て03年ドラフト自由獲得枠で阪神入団。04年から18年にかけてプロ野球歴代2位の1939試合連続出場。17年に通算2000安打達成。20年にロッテ移籍。21年引退。通算2243試合で打率.278、2099安打、138本塁打、830打点、131盗塁。ベストナイン6度、ゴールデングラブ賞5度(遊撃4、三塁1)受賞。右投げ左打ち。

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