DeNA 24年ぶり日本一へ 「走った距離はうそをつかない」体現なるか

[ 2022年3月16日 09:00 ]

2日の広島とのオープン戦4回、二盗を決める代走の育成・村川凪
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 「そうだ、そうだ、走った距離はうそをつかないっ!」。これは17年の箱根駅伝で青学大・原晋監督が、猛練習を重ねてきた9区・池田生成選手(4年)に運営管理車から投げかけた言葉。偶然You Tubeで見たこのエールが、最近頭から離れない。

 2年目を迎えたDeNA・三浦大輔政権は、オープン戦2位(15日終了時点)と好調。主因の一つが、打線に関しては「進塁する意識の強化」だ。

 主力選手でも好機には右方向を意識した進塁打を狙い、得点に結びつける。春季キャンプから取り組んできた姿勢でもある。
 そして、それとは別に盗塁の項目を見ると、15日終了時点で3位タイの10。昨季12球団ワーストの31に沈んだことを思えば健闘だが、内訳は育成選手の大橋2、同村川1、現在2軍の関根1、両足負傷でリハビリ中の森1が含まれる。

 3月25日の広島戦(横浜)で今季開幕1軍入りが濃厚な選手に限ると、数は大幅減少してしまうのだ。もちろん盗塁が全てではない。オープン戦では、積極走塁が決まり、好機を拡大した場面を多数見た。

 だが、昨季のセ・リーグの成績を見ると、盗塁数の多いチームはやはり上位にいる。リーグ2位・阪神の114、日本一・ヤクルトの70が顕著。だがら原監督の言葉から「盗塁(走った)数(距離)はうそをつかない」を連想してしまう。

 開幕ダッシュは、桑原将志、柴田竜拓、神里和毅らを中心とした「足攻」が鍵になる。いずれは森敬斗選手も復帰するが、オープン戦の足技には、まだまだ物足りなさを感じる部分もあった。
 さあ開幕。チームの仕上がりは昨季と比べても数段上だ。24年ぶり日本一へ。10月に番長が胴上げされ、「やはり走った距離はうそをつかなかった」と振り返ることができる年になるように。そう願っている。(記者コラム・大木 穂高) 

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