巨人・菅野 球史に新たな歴史刻み「うれしい気持ちと感謝でいっぱい」、20歳戸郷にメッセージも

[ 2020年10月6日 21:44 ]

セ・リーグ   巨人6―4DeNA ( 2020年10月6日    東京ドーム )

<巨・D>通算100勝を開幕からの13連勝で飾った菅野はボードを手に笑顔を見せる(撮影・森沢裕)
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 球史に新たな歴史が刻まれた。巨人・菅野が重い扉をこじ開けた。ホッとしたような笑顔。勝利の瞬間だけ、ほんのひととき重圧から解放される。今季、1度も負けることなく13度、それを続けてきた。

 「素直にうれしい気持ちと感謝の気持ちでいっぱい。先人達が築いてきた記録。なかなか抜けないと思っていた。更新できてうれしいし、まだまだ伸ばしていきたい」

 1点リードの3回、神里の犠飛で同点にされた。3点を勝ち越してもらった直後の4回には、ロペスの2ランで1点差とされた。それでも、決して相手にリードは与えない。勝利のための最低条件。その鉄則を守り、7回120球を投げて4安打3失点とエースの役割を全うした。岡本の適時打や丸、ウィーラーの一発で6点の援護をもらい「最近は助けられてばかり」と打線の援護に感謝した。

 大きすぎる期待と重圧は、選ばれし存在にしか味わうことができない。開幕13連勝と同時に、歴代7番目のスピード記録となる192試合目で通算100勝にも到達した。菅野の脳裏には入団1年目、13年の景色が刻まれている。内海(現西武)が6月16日のソフトバンク戦で100勝を達成。「自分は何勝できるだろう…。そう思ったことを鮮明に覚えている」。あれから7年。エースの看板を背負い続ける中、節目の数字にたどり着いた。

 お立ち台では、20歳の戸郷にメッセージを送った。内海の姿を見て将来を思い描いた自分のように、その背中を見て続いてほしい。「戸郷にも目指して頑張ってほしいです」。その言葉を若き右腕はどう聞いただろうか。

 連勝を続けるということは、負けられないプレッシャーとも戦い続けること。前回登板後には「毎回意識しながらマウンドに上がるのは、意外としんどい」と本音を漏らしたが、この日も「しんどいです」と言った。未踏の地に降り立った背番号18。「まだまだジャイアンツのために腕を振っていく」。その言葉には力強さが満ちていた。
 

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